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天体観測は夜空のどこかにある天体を自分で望遠鏡に導入してから観測していました。どんなベテランでも天体の位置の特定は容易ではありません。これを解消してくれて天体を自動で導入してくれる自動導入機能は望遠鏡が持つポテンシャルを爆発的に拡大してくれます。この機能がもたらしてくれる可能性についての記事です。
大人の天体観測に自動導入・自動追尾機能で5つの可能性
大人の天体観測趣味に自動導入と自動追尾機能がもたらす5つの可能性
- 天体導入にかける時間の節約
- 高倍率での観測を容易に楽しめる
- 肉眼で見えない天体も導入して観測できる
- 電子観望と天体写真に挑戦
- 室内や車内からの遠隔で観測
自動導入機能とはなんだ?【使いこなせば便利】
文字通り見たい天体を自動で導入する機能です。
天体望遠鏡には鏡筒を支える架台の種類として赤道儀と経緯台の2種類があります。
どちらにしても自動で天体を導入する機能が付加されていると自動導入機能付きになります。
もともとは赤道儀に付加されていましたが近年では経緯台にも取り入れられて爆発的なヒットになりました。
完璧な性能ではありません。使いこなすのに多少の習熟が必要です。この機能が天体望遠鏡の可能性を最大化してくれます。
天体導入にかける時間の節約
望遠鏡は対象を拡大しているため目標とする天体を視野に入れるのに時間がかかりました。
特に初心者では惑星と言えども特定できないこともあり観測までに時間がかかります。自動導入は大幅に時間を短縮してくれます。
高倍率での観測を容易に楽しめる【自動追尾機能】
自動導入機能には自動追尾機能も付属しています。惑星や月面を100倍以上の高倍率を使って観測が可能になりました。
自動追尾の機能は手動で追尾するような望遠鏡の揺れはありません。落ち着いて高倍率を使った観測ができます。
土星、木星、火星は高倍率のほうが見ごたえがあります。100倍は最低倍率でしょう。口径の限界まで倍率を高めて観測できる対象でもあります。自動追尾があると長時間ストレスなく観測することが出きます。
肉眼で見えない天体も導入して観測できる
DSO(銀河、星雲、星団)に関しては肉眼で特定が可能な天体はほとんどありません。
自動導入機能はこれまで初心者ではまず見ることが不可能であったDSO(銀河、星雲、星団)を容易に観測ができるようになりました。
初心者にとって、ほとんどのDSO(銀河、星雲、星団)を手動で導入して観測することは事実上無理でした。自動導入は初心者に無限の可能性を拡大してくれる機能です。
電子観望と天体写真に挑戦【自動導入経緯台】
電子観望を取り入れることでDSO(銀河、星雲、星団)を経緯台で画像として見ることができ保存も可能になりました。
惑星についてもPC画面で見るだけでなく保存して天体写真に高品質化できます。
りょうけん座の親子銀河M51【初心者用13センチ反射望遠鏡による画像です】
初心者用の望遠鏡と経緯台でも暗くて小さい銀河を電子観望できます。
データを加工して高品質の天体写真にすることも可能です。
対象となるDSO(銀河、星雲、星団)は無数にあります。
室内や車内から遠隔で観測できます
有線ではなくWifeによる望遠鏡の操作が主流となり厳冬の観測に電子観望を使うことで遠隔で観測できます。
クルマの車内や室内から天体観測することが可能になりました。【距離は3mくらいです】
厳冬や夏でも驚くほど快適に観測することができるようになりました。
SkyWatcher製【スカイウォッチャー】自動経緯台の望遠鏡
P130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)
見慣れない形の経緯台ですが自動導入と自動追尾機能がついている初心者用の望遠鏡になります。
どちらかと言えば電子観望のほうが使い勝手がよいでしょう。
眼視観測するときは机または台の上に載せて接眼部の高さを確保する必要があります。
BKP130+AZ-Go2
同じく自動導入。自動追尾機能付きです。
脚を伸ばせば楽な姿勢で天体観測ができます。
初心者用とは思えない充実した望遠鏡ですが天頂付近は鏡筒が架台に干渉します。
電子観望マニアが教える!初心者におすすめの天体望遠鏡9選・土星の環が見える!→電子観望におすすめできる望遠鏡の商品紹介記事です【眼視用も紹介しています】
経緯台に自動導入が取り入れられた意味について
赤道儀と経緯台には明快な区別があります。
赤道儀:正確な動きが期待できます【日周運動を極軸の回転のみで追いかけるので精度の高い追尾ができます】
経緯台:水平軸と上下軸の組み合わせで日周運動を追いかけます。精度的には赤道儀に及びません。
赤道儀の精度は重量に支えられています
天体写真はアナログ時代から長時間露出の必要があり赤道儀が主流でした。とくにDSO(銀河、星雲、星団)は独壇場でした。
長時間露出に耐えられる剛性の高い構造が必要になり当然かなりの重量になります。バランスウェイトも必要です。
取り回しと設置にはそれなりのノウハウが必要で簡単に持ち出すのは向いていません。
気軽に天体観測できる自動導入経緯台
軽量で取り回しが楽な経緯台に自動導入と自動追尾機能が付加されました。
もちろん追尾機能や精度は赤道儀に及びませんが軽量のCMOSカメラをつければ、これまでとは比較にならない観測範囲の可能性ができました。
自動機能が付加されても重量は赤道儀の半分にもいきません。
軽くてセッティングも簡単です!
セッティングについても赤道儀に比べると非常に簡単です。初心者のかたでも短時間で完了できます。
これだけの機能を初心者用の望遠鏡に標準機能として販売していることに大きな意味があります。
従来からある手動の経緯台の存在意味はかなり弱まったのではないでしょうか。
これから望遠鏡を買うのなら自動導入経緯台にしましょう!
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