13センチ反射望遠鏡で見える天体リスト【惑星、銀河、星雲、星団】

13センチ反射望遠鏡で見える天体リスト

月、土星、木星、火星、銀河、星雲、星団を天体望遠鏡で見ると、どこまで見えるのか。天体はどんなふうに見えるのかについての話です。13センチ反射望遠鏡で見た天体の見え方を紹介します。

肉眼で天体を観測することを眼視観測と言います。眼視での見え方は個人差が大きいので絶対的な見え方とは言えません。あくまで参考程度に受け取ってください。視力と経験からくる識別技術によって違います。

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小口径の望遠鏡でどれくらい見える?土星の環、オリオン星雲

望遠鏡を買うのは自分の目で天体を見るためです。月のクレーターや土星の環がどんなふうに見えるのだろうと期待して購入されるのでしょう。

実際にご自分の目で月や土星を見られたら間違いなく感動すると思います。その感動がどの程度持続できるのかをイメージできる内容にしました。

13センチ反射での見え方ではありますが、8センチの屈折からの見え方でも近い感じなので参考にしてください。

倍率が163倍以上は日周運動のため自動追尾がないと落ち着いて見ていられません。ついてない望遠鏡ではほとんど観測できないこともあります。ゆっくりと見ることはできません。

日周運動は地球が自転するために天体が東から西に動いて行く運動のことです

倍率と明るさ【上限倍率は口径の2倍】

望遠鏡は肉眼よりも大きな口径で光を集めてきます。とうぜん肉眼で見るよりも明るく見えます。

太陽を見ようものなら小さな望遠鏡でも一瞬で失明します!

月は失明することはありませんが、かなり明るく見えるため長時間見続けることが苦しくなったりします。たとえば13センチ反射だと26倍で観察していると、まぶしすぎて表面の色の違いが分かりづらくなります。

写真の露出オーバーのように暗いところが潰れて判別しづらくなります。

低倍率はまぶしすぎて表面の模様が見づらくなるよ!

しかし倍率をあげていくにしたがって明るさは収まります。13センチ反射なら100倍以上で見るほうが月の観測はしっかり見えてきます。

ようするに低い倍率で明るい天体をみると濃淡が潰れて諧調の変化がわかりづらくなります。

これは天体の表面輝度が関係します。星雲や銀河は表面輝度が暗いので低倍率でないと見えづらくなります。高倍率にすると暗くなり見えなくなる部分が出てきます。

口径の焦点距離÷接眼レンズの焦点距離=倍率です

倍率を変えるときは接眼レンズ(アイピース)を交換します。

月、土星、木星、火星は高倍率で見たくなる天体です。

月、木星、土星、火星などは高倍率で見たほうが明るさが落ち着き表面の模様がはっきりしてきます。

ただし口径には最高倍率の上限があります。口径をミリで表示してその2倍が上限といわれています。13センチ反射だと130ミリなので260倍が上限倍率ですね。

上限倍率を超えると暗くて見づらくなるしピントを合わせるのが大変!

土星は表面輝度が少し暗いので260倍はちょっときつい気がしますが、木星はよく見えます。ただし高倍率は大気の影響をうけやすく、いつでも高倍率を使えるわけではありません。

高倍率を使えるのは3月から11月の初めがシーズンでしょうか。偏西風の影響をうける冬季は高倍率を使える日は非常に少ないです。

激しくゆらめいて気分が悪くなることもあります。条件のいいときは高倍率で月、惑星を楽しみましょう。大きく見えると迫力が違います。

●望遠鏡には上限倍率があります!口径をミリ表示してその2倍です。13センチだと130ミリなので260倍です。月、土星、木星は高倍率のほうがまぶしさがとれて観察しやすくなります。

●高倍率は大気の影響をうけやすく観測できる日が限られます。

●高倍率は日周運動の影響を強くうけます。

13センチ反射式望遠鏡で見た天体の見え方

SkyWatcher製AzgteP130N、ニュートン式反射望遠鏡、口径13センチ、焦点距離65センチ、F値5の自動導入と自動追尾機能がついた初心者向けのニュートン式反射望遠鏡で見た感想です。

月【満月に近い時は表面のデコボコはわかりづらくなります】

満月に近い時は光が正面から当たっているので陰影ができません。のっぺらぼうでクレーターが立体的には見えません。

26倍明るすぎて見づらい。長時間の眼視観測はまぶしすぎます。視野の中に月がすべて入っています。クレーターは大きなものが何とかわかる程度です。月の表面がデコボコしているのはなんとなくわかります。
65倍月の全体を見ることができます。まだ明るすぎて、長時間の眼視観測は少しきつい。半月の時などは月のデコボコがかなり判ります。迫力のある月面とは言えませんがクレーターを見た実感はあります。
163倍画面いっぱいに月面がひろがります。見やすい明るさでじっくりと月面観測ができます。この倍率までくると大気の影響を受けやすくなります。天気が良くても像がゆれて観測できない日もあります。クレーターの大小をしっかり確認できます。月面にある皺もわかります。陰影のはっきりした迫力の世界を楽しめます。見ごたえあります。
195倍163倍よりも1ランク大きな見え方です。かなり細かい月面の表情が楽しめます。迫力凄いです。大気の影響はかなり受けます。拡大すれば拡大するほど荒涼とした細部が見えてきます。

土星【リングは傾きが少ないので見づらくなっていきます】

26倍  楕円上に見えます。よく見ると環が取り巻いているように見えてきます。とにかく小さいです。豆粒です。
65倍まだ小さいです。本体の周りにある環の存在を確認できます。かなり明るく輝いていますが、本体に縞のような薄い模様があるような感じがします。とりあえず環が見えることは見えます。初めてだと環が見えただけで感動します。
163倍見やすい明るさで本体にある薄い縞もわかります。けっして大きくは見えていませんが、環と本体がきっちりと分離して見ることができます。環の外側が少し暗い感じがして、なんとなくカッシーニの空隙を感じることができます。カッシーニの空隙は大気の状態、光軸調整、視力によっては見えるはずです。いつ見ても不思議な姿に感動できる天体です。大気の影響はかなり受けます。
195倍163倍よりも少し大きく見えます。眩しさもなく表面が見やすくなります。薄い縞も見えますがあくまでも本体にある暗い部分が横につながっているといった感じです。線ではありません。大気の影響はかなり受けます。1m離れてパチンコ玉に環がついているのを見ている感じくらいでしょうか・・。この倍率でも大きく見える星ではありません。

木星【大赤班は小さくなったのでわかりづらくなりました】

26倍 ガリレオ衛星を見るには最適です。明るすぎてまぶしいです。表面を観測するのは無理です。けっこう大きく見えるので本体の縞模様も2本は確認できます。
65倍まだ明るすぎて落ち着いて見るのはしんどいです。本体の縞模様も26倍より見やすくなります。大赤班については人によりけりだと思います。私はわかりません。13センチだとこの倍率では小さいうえに明るすぎて表面の観測に不向きです。
163倍  見やすい明るさとだいぶ大きな見え方になり表面の観測も楽しいです。本体の縞は2本は確実で、それ以外にも表面の陰影と縞が少し波打っている感じがわかります。表面の模様がかなり判ってくる倍率です。大赤班も見えます。土星のような環はありませんが、表面の模様は変化に富んでいます。大気の影響が大きいので、その日によって見え方が変わりますが複雑な表面の観察のしがいがあります。
195倍163倍よりさらに大きくなり明るさ的にも見やすくなり観測のしがいが上がります。木星は大きな惑星なので、かなり大きく見えてきて、変化にとんだ木星の詳細もわかると楽しさ倍増です。

火星 2年に一度接近した時の印象です

2年2か月ごとに地球と接近して観測しやすくなります。接近時以外は小さいので望遠鏡で見ても赤い粒です。

26倍赤い豆粒です。赤っぽい丸に薄黒い模様が少しみえますが、なにぶん小さすぎます
65倍まだ小さく、とにかく赤っぽい星です。まあ表面に薄黒い模様があるのはなんとなくわかります。
163倍 この倍率でもそんなに大きく見えません。薄黒い模様の形が少しわかります。土星以上に表面に変化のある星です。その点は楽しめます。
195倍この倍率で見たことありません。

オリオン大星雲M42【光害地でも見えます】

月があっても街灯があっても見ることができる稀有なDSO(銀河、星雲、星団)です。位置的に見つけやすいのでぜひ挑戦してください。

26倍はっきりと蝶のような姿がわかります。少々光害があっても見ることのできる稀有な星雲です。はじめて見る人は感動できます。構造も少しわかります。ただし天体写真の感じには程遠いです。
65倍視野の中に大きく広がり中心部がはっきりとわかります。星雲の濃淡もわかります。特に空の暗いところでは大きさもあり、構造も確認でき迫力もあります。天体写真の感じには程遠いです。
163倍 拡大しても意外と中心部は見えてます。完全に視野からはみ出しますから見え方は変わります。とりあえず薄い光が視野に広がる感じで見えます。構造的なものはわかりません。この倍率では楽しさ減少です。
195倍この倍率で見たことありません。

アンドロメダ大銀河M31【光害地では厳しいです】

見た目の大きさが満月の5倍にもなる巨大なDSO(銀河、星雲、星団)ですが渦巻きを見るのは無理です。あがりかけに探した方が見つけやすいと思います。顔の正面にある高さが探しやすいかな。

26倍大きな楕円のぼんやりした光の塊は見えます。ひかりかたは、かなりしっかりしています。そらし目など不要です。渦が巻いているのはわかりません。あくまでも半透明の光の塊で構造や濃淡はわかりません。はじめて見ても感動するのは難しいと思います。
65倍26倍より光の塊が大きくなるだけで拡大しても変化はありません。
163倍  ぼんやり見える光の塊が大きくなります。
195倍この倍率で見たことありません。

ヘラクレス座大球状星団M13【光害地でも中心は見えます】

球状星団M13は高倍率でも楽しめるDSO(銀河、星雲、星団)です。けっこう見つけるのが大変です。あがりかけで顔の正面にある位置で探すのが見つけやすいかな。

26倍 丸い円盤状の光の塊です。中心はけっこう輝いて周辺に行くにしたがって光が薄くなっていきます。なにか周辺はざらついた感じに見えます。かなり強く輝いて見落とすことはありません。
65倍周辺の星が分解して見えるような気がします。この倍率だと迫力あります。とても美しいです。
163倍  中心の星が分解しているようでキラキラ光るさまは、大変美しく感じます。すべての星が分解しているわけではないですが、明らかにキラキラと輝いているたくさんの星がわかります。高倍率では低倍率と違った楽しみ方ができます。中心に向かうにしたがって星が密集しているさまはわかります。凄いです!
195倍大きくなっても楽しく観測できます。中心部の星が密集している部分を拡大して見るのも楽しいです。

いて座球状星団M22【M13に負けない大球状星団です】

M13に引けを取らない見え方です。ただし位置が低いDSO(銀河、星雲、星団)なので観測できる期間が限られます。

チャンスを逃さないようにしてください。高度が低く見つけやすい位置にあります。

26倍 丸い円盤状の光の塊です。中心はけっこう輝いて周辺に行くにしたがって光が薄くなっていきます。なにか周辺はざらついた感じに見えます。かなり強く輝いて見落とすことはありません。
65倍周辺の星が分解して見えるような気がします。この倍率だと迫力あります。とても美しいです。
163倍  中心の星が分解しているようでキラキラ光るさまは、大変美しく感じます。すべての星が分解しているわけではないですが、明らかにキラキラと輝いているたくさんの星がわかります。高倍率では低倍率と違った楽しみ方ができます。中心に向かうにしたがって星が密集しているさまはわかります。凄いです!
195倍大きくなっても楽しく観測できます。中心部の星が密集している部分を拡大して見るのも楽しいです。

こぎつね座亜鈴状星雲M27【光害地ではまずわかりません】

なんとなく青緑色ぽく感じる見え方です。見つけにくいのであがりかけで顔の正面にある位置で探してください。

26倍丸い星雲として意外とよく見えます。強いひかりかたではありませんが、しっかりとした星雲として確認できます。とくに中心部はありません。むしろ周辺が見えて丸く感じるのかもしれません。
65倍見栄えがする倍率です。かなり大きく見えて星雲の中では形状がはっきりと確認できる星雲です。
163倍 ここまで大きくするとひかりが薄くなり、楽しくなくなります。
195倍この倍率で見たことありません。

こと座リング星雲M57【小さいリングが見えると思います】

探しやすい位置にはありますがとにかく小さいので見落とさないようにしてください。

26倍 小さいので見つけるんが大変。」
65倍たばこの煙をリングに吹かした感じがするかもです
163倍  まだ見えますがなんとなく光が薄くなって見えづらいかも‥
195倍この倍率で見たことないです

8センチアクロマート屈折式でもこんな感じで見えます

反射式と屈折式では同じ口径でも見え方に違いはあります。屈折のほうが同じ口径なら有利です。ただアクロマートだと色収差が残ってますから月や惑星は色の滲みが気になることがあります。

アポクロマート式になると。見え方は反射式を上回ります。

天体の見え方については望遠鏡の性能、光軸調整、大気の状態、光害の影響、視力、眼視技術といろいろな要素が絡み合い、いちがいには言えません。

この表にまとめてある内容は個人的な見解です。それでもある程度の参考にはなると思います。

一年に何回かはすごくきれいに見えて感動するのだ!

高倍率になると大気の影響をすごく受けます。100倍以上では快晴でも望遠鏡で見るとゆらゆらと像がゆらめいてよく見えないときがあります。

冬はほとんどそんな感じです。11月から3月くらいまでは高倍率の観測は難しくなります。これは望遠鏡ではどうしようもありません。電子観望ではほとんど影響ないですよ!低倍率ですから

電子観望は大気の影響には強いのじゃ!

実際のところ望遠鏡で見たい天体では月と土星になると思いますが、10センチ以下の望遠鏡でも最低100倍は欲しいと思います。月はまだしも土星は小さいとどうにか環が見えるだけです。

土星は神秘的な形の星ですが小口径では立体感は感じないでしょう。それでも初めて見ると間違いなく感動すると思います。

土星と接近時に見る火星は大きく見ることは難しいです。そのため表面の模様をしっかりと見ることはできません。なんとなく模様が見える程度でしょう。

木星は大きく見えるので表面の縞が波打っているのもわかります。模様が日々変わっているようで見ごたえあります。

倍率が100倍を超えると自動追尾は必須です。微動装置は操作の振動や常に追尾のために動かし続けるストレスがかなりあります。

電子観望・眼視観測関係なく自動導入、自動追尾機能は現代の天体観測に必須です。

星雲、銀河につきましては表にあげたのは全天でも最高レベルによく見える天体です。しかし天体写真と比較するとショボいです。

どうにか中心で一番強く光っているところの形がわかる程度だと思ってください。存在しているのが確認できるだけです。

光害の激しいところではそれも無理かもしれません。オリオン星雲とM13球状星団くらいは見えるのかもしれません。

これは明るいM51ですが、この画像のようには決して見えません。

これ以外のDSO(銀河、星雲、星団)は、ほとんど確認することすら難しいでしょう。見えたからと言って感動するとも思えません。

ただし球状星団については意外とよく見えるものです。M13、M22以外でもM3などしっかり輝く中心部と少しザラついた感じのする周辺部を楽しめるものがいくつかあります。

それから星雲、星団、銀河については肉眼では確認できない明るさしかありません。ようするに裸眼では見えてません。

手動でDSO(銀河、星雲、星団)が導入できるようになるには厳しい修行がいりますよ。

手動で導入できるのはわかりやすい位置にあるオリオン星雲くらいではないでしょうか。ヘラクレス座球状星団M13は相当明るい天体ですが場所が分かりずらいので導入にかなり苦労します。

自動導入ができないと苦労します。これからはじめようという方には手動導入はおすすめできません。自動導入できる望遠鏡を購入するようにしてください。手動導入は熟練の技術の世界です。

眼視観測で満足できるのは月、土星、木星ぐらいです

当ブログ最終結論【眼視観測の次は電子観望です】

望遠鏡を長く使うなら電子観望してください。見え方が全然違います!観測できる対象の数も全然違います!大気の影響も受けにくいですよ。

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放物面鏡を採用した本格的なニュートン式反射望遠鏡です。彗星や天の川に散らばる星雲や星団を低倍率で観測するのに最適です。鏡筒にはアリガタプレートが装備されていますので、同規格の他の架台でも使用可能です。
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