天体望遠鏡の選び方・おとな編【アウトドア・車中泊で土星を見る!】

天体望遠鏡の選び方・おとな編

おとなが初めて望遠鏡を選ぶときに参考になるように考えてみました。アウトドアやキャンプ、車中泊などの趣味で天体観測を楽しい体験ができてコスパに納得できる天体望遠鏡の紹介です。

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アウトドア、車中泊、キャンプの体験におすすめの望遠鏡として、初めてでも使いやすくて性能も備わった3機種を提案します。

スコープテック屈折式望遠鏡ラプトル5013900円(税込み)
スコープテック屈折式望遠鏡ラプトル6023900円(税込み)
サイトロンマクストフカセグレイン式望遠鏡MAKSY GO6024750円(税込み)

3機種とも土星の環は軽く見えますよ!

おとなの初心者が使って楽しめる望遠鏡とは【コスパ重視】

望遠鏡にはいろんな種類があります。しかも粗悪とでも表現したほうがよい製品が氾濫している現実があります。

ネットでも店頭でもこんな望遠鏡が何の役に立つのか不思議になるようなものが目につきます。その中には名前の通った日本の有力ブランドの望遠鏡も入っているだけに始末が悪い。

現物をさわって調べるのがいちばんなのですが・・

そこでコスパに見合った性能が担保されている望遠鏡がどんなものなのか、具体的にイメージできるような記事にしたいと思います。

まずどんな用途で使おうと考えているのか、はっきりさせたほうが考えがまとまります。いま見たい天体があってすぐに簡単に見たいという方とか、または天文に興味があって趣味として考えている方とか。

使う方については成人で、ある程度体力があり判断力も備わった大人が使う望遠鏡とします。子供は対象外です。

Ⓐ月と土星の環が見たい、たまにアウトドアとしてキャンプや車中泊に持っていきたい。

Ⓑ高倍率で月や土星を観察したい。趣味として長く使いたい。

このふたつで考えると選ぶべき望遠鏡が少し見えてきます

おとなが使うので予算は2万円くらいで考えました。

Ⓐアウトドア、車中泊、キャンプで軽く使う望遠鏡

の場合月の表面にあるデコボコのクレーターや土星はリング、輪っかが見たいという希望をかなえればいいわけです。

この最低条件を満たす望遠鏡は難しくありません。しかしアマゾン、楽天、Yahooなどのサイトで望遠鏡でヒットする1万円以内で大量に出てくるものはリスクがあります。

案内文を読んでみると土星の環が見えると表記していないところを見ると、きっと見えないのでしょう。

本来、口径が60ミリあれば土星の環は余裕で見えるはずですがそれが見えないのは、かなりむりな光学設計をしているからです。具体的にはF値を小さくして全長を短くしているので、見え方に無理がきているからです。

月のクレーターは見えても土星の環になるとぼやけて見えなくなるからだと思います。

F値とは焦点距離÷口径の数値です

月のクレーターは意外と見えるものです。ガリレオも見たくらいですからね

こういった望遠鏡は避けたほうが後悔しません。基本的な考え方としては扱いやすい屈折望遠鏡を選んでください。以下、項目別に抑えるべきポイントをあげます。

  • レンズはアクロマート式です。これは必ずデータを確認してください。単眼ガラスは絶対ダメです。
  • レンズの大きさを口径といいます。50ミリは最低必要です。
  • 倍率は高すぎないものにしてください。口径をミリにしてその2倍くらいが最大倍率です。60ミリで200倍とか300倍は実用性ありません。せいぜい120倍程度までです。
  • アイピースが2個か3個ついて倍率を変えることができる望遠鏡にしてください。バローレンズは期待しないほうがいいです。
  • 最低倍率は低ければ低いほど扱いやすいです。15倍とかあれば十分です。
  • 天頂ミラーか天頂プリズムがついているものにしてください。必ず必要です。
  • 架台と三脚がしっかりしているものが望ましいです。三脚が長く伸ばせると便利そうに見えますがグラグラで使えないです。光学性能よりもこちらにこだわったほうがいいですよ。カメラ三脚みたなのが多いですが激しく揺れます。

使用するときは三脚をいちばん短い状態で使用したほうが安定しています。そのぶん接眼部が低くなって見づらいので、しっかりしたテーブルか台に乗せて見たほうが落ち着いて見ることができます。

土星の環になると100倍近くあったほうが面白いので架台と三脚が弱いと、もの凄く揺れます。観測どころではなくなります。

注意!ネットに出ている売れ筋ランキングの望遠鏡には要注意が混ざっています!

おすすめ1番 スコープテック ラプトル50または60

おすすめはスコープテックのラプトル50です。いかにも望遠鏡らしいスタイルでカッコいいではないですか。光学性能と架台のバランスもよく、月と土星の環に木星の縞模様と金星の満ち欠けも大丈夫です。

天体を導入したり導入後の追尾したときの揺れでイラつくのも最小限でしょう。フリーストップは望遠鏡を天体に向けたときにピタリと鏡筒が停止します。

クランプしなくても止まってくれます。天体の導入には大変便利な機能です。この価格帯以下の望遠鏡の架台とはレベルが違います。実績も高いのでアウトドア、キャンプ、車中泊のお供に最適です。

望遠鏡は口径が大きくなると性能があがります

すこし値段はあがりますがラプトル60だともっとよく見えます。体験する価値のある望遠鏡です。

いずれにしても微動装置はついていないので、倍率は100倍以下でないと日周運動を追いかけるのが辛くなります。

土星の環は間違いなく見えます!米粒程度の大きさですがしっかり見えます。

おすすめ2番 サイトロン MAKSY GO 60 【見かけによらず高性能です】

次のおすすめ望遠鏡はMAKSY60です。

マクストフカセグレイン式という一般的ではない光学仕様ですが性能は非常に良いと評判です。

土星の環も大丈夫です。オモチャみたいな外観で抵抗があるかもしれませんが、この架台は振動も少なく操作もしやすい優秀な架台です。

しっかりしたテーブルか台に乗せて使ってください。三脚よりも安定して観測ができる優れものです。

外観に抵抗あるかもしれませんが、けっしてオモチャではありません!

全長が30センチ以下のコンパクトでオモチャのようですが、付属品に正立天頂プリズムとスマホアダプターがついてます。正立像は扱い易いです。

頑張れば付属のスマホアダプターで月のクレーターも撮れます。土星の環もうまくいけば撮れるはずです。

なによりもアイピースが現在標準のアメリカン規格なので将来アイピースの買い替えができます。ここは上級向けの望遠鏡と同じ規格になっています。

問題は反射鏡が数年~10年くらいで曇りが出て性能ダウンの可能性があります。耐久性能はラプトルが有利です。【注:最近の反射鏡は10年以上大丈夫の意見が多くなってきました】

付属品の充実度とか見てもアウトドアやキャンプ、車中泊のチョイ見に最適と思うのですよ

割り切って使うべき望遠鏡です

どちらもコンパクトで扱いやすく光学性能がしっかりした評判の良い望遠鏡です。月と惑星以外についてですがオリオン星雲とアンドロメダ銀河は見れます。

特にオリオン星雲は探しやすいうえに、かなりはっきりと姿を捉えることができる唯一の星雲です。アンドロメダ銀河になるとどこにあるのか探すのが大変です。へたをしたら一晩かかっても見つからないと思います。

見えないわけではありません。探し出すのが困難だということです。

見えたとしてもぼんやりした光芒が見えるだけですから、だいたいの方はガッカリします。それ以外の銀河や星雲は相当の努力が必要です。

光学性能的には見えるものはたくさんありますが、すぐに見つけることのできる位置にある銀河、星雲、星団はごくわずかです。探しだすには相当の忍耐が必要になります。

スコープテック屈折式望遠鏡ラプトル5013900円(税込み)
スコープテック屈折式望遠鏡ラプトル6023900円(税込み)
サイトロンマクストフカセグレイン式望遠鏡MAKSY GO6024750円(税込み)

Ⓑオリオン星雲、アンドロメダ銀河も見たい人

月のクレーターも土星の環も木星の縞模様も、小さな望遠鏡で見ているとすぐに飽きると思います。もっと高倍率で観察したいと考えるのは当然です。

100倍またはそれ以上で見ると迫力が違います。これくらいの倍率で使用するには微動装置が必須になります。とうぜん価格はあがります。さらに天体にはDSO(銀河、星雲、星団)と呼ばれるものがたくさんあります。

DSO(銀河、星雲、星団)を見るには自動導入が便利です!

これらの数は膨大で1000どころではありません。そして光学性能的には口径60ミリくらいあればかなりの天体が見えるはずなのですが、実際にはほとんど見ることができません。これらの問題を解決するのが自動導入電子観望という方法になります。

大人の趣味には電子観望を検討してください!【体験すればわかります】

とくにアウトドアを体験している方に天体観測はおススメです。人口光がない自然の中で過ごすときに望遠鏡があれば楽しさが倍増します。

天体観測は空が暗いほど良く見えます。ぜひ体験してください。

アウトドア体験に電子観望を加えるとみんなで楽しめます!

アウトドアでする天体観測を電子観望にバージョンアップするとヤバいですよ。

PC画面で銀河や星雲をみんなで共有できます。

電子観望については、こちらの記事でくわしく解説してますから興味がおありでしたらご覧ください。

大人におすすめ電子観望

100倍以上の高倍率は日周運動を追いかける微動装置が必要です。自動導入経緯台を使いましょう。大きな望遠鏡でもDSO(銀河、星雲、星団)は眼視観測だとほとんど見えません。存在がわかる程度の見え方です。電子観望を体験してください。

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