天体望遠鏡でDSO(銀河・星雲・星団)を見る方法【天体観測のやり方】

天体望遠鏡で銀河星雲星団を見る

DSOはDeepSkyObject【深宇宙】の略語です。天体のなかでも太陽系外にある星雲、星団、銀河のことを指します。観測対象としては膨大な数がありますが、暗い天体が多いため小さな天体望遠鏡では見えません。初心者でもDSO(銀河、星雲、星団)が観測できる【よく見える】望遠鏡や機材と観測方法の紹介と観測できるリスト、見え方、見つけ方の記事です。

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当ブログのDSO(銀河、星雲、星団)観測におすすめイチオシ望遠鏡です


ケンコー・トキナー|KenkoTokina 天体望遠鏡 Sky Explorer(スカイエクスプローラー) SE-AZ5+SE120 [屈折式 /経緯台式][SEAZ5サンキャクツキ+SE120]
  1. DSO(銀河、星雲、星団)を天体観測【見る】した見え方は?
  2. DSO(銀河、星雲、星団)が良く見える天体望遠鏡【観測できる性能】
  3. DSO(銀河、星雲、星団)を観測、見るための条件【繊細な天体です】
  4. 天体望遠鏡で見るDSO(銀河、星雲、星団)の見え方について
  5. DSO(銀河、星雲、星団)が良く見えるおすすめ天体望遠鏡
    1. ケンコー・トキナー スカイエクスプローラーSE-AZ5 102鏡筒セット
      1. 設置してすぐに観測、しかもメンテナンスフリー、DSO(銀河、星雲、星団)専用機
    2. ケンコー・トキナー スカイエクスプローラーSE-AZ5 120鏡筒セット
      1. 扱いやすくて大口径、DSO(銀河、星雲、星団)観測の決定盤
      2. 手動式経緯台はDSO(銀河、星雲、星団)の導入に熟練する必要あります
    3. P130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)自動導入
    4. DOB150 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)眼視観測向け
  6. 望遠鏡でするDSO(銀河、星雲、星団)観測の現実
    1. 口径に関係なく天体写真のようには見えません!
    2. 双眼鏡でするDSO(銀河、星雲、星団)は楽しいのですが‥
  7. 電子観望でDSO(銀河、星雲、星団)を観測する
  8. 天体望遠鏡で見えるDSO(銀河、星雲、星団)と見つけ方【導入方法】
    1. DSO(銀河、星雲、星団)の見つけ方・導入方法【手動で導入】
    2. オリオン大星雲M42【光害地でも見えます】
      1. オリオン星雲M42の見つけ方・導入方法【いちばん簡単です】
    3. M8干潟星雲【光害地では厳しいです】
      1. M8干潟星雲の見つけ方・導入方法【かなりの難易度です】
    4. アンドロメダ大銀河M31【光害地では厳しいです】
      1. アンドロメダ大銀河M31の見つけ方・導入方法【とにかく大きい】
    5. M81ボーデの銀河【光害地では厳しいです】
      1. M81ボーデの銀河の見つけ方・導入方法【超難関】
    6. M51親子銀河【光害地では厳しいです】
      1. M51親子銀河の見つけ方・導入方法【まだ見つけやすいです】
    7. ヘラクレス座大球状星団M13【光害地でも中心は見えます】
      1. ヘラクレス座大球状星団M13の見つけ方・導入方法
    8. いて座球状星団M22【M13に負けない大球状星団です】
      1. いて座球状星団M22の見つけ方・導入方法【やや簡単】
    9. さそり座球状星団M4【初心者おすすめの探しやすい星団】
      1. さそり座球状星団M4の見つけ方・導入方法【簡単おすすめ】
    10. こぎつね座亜鈴状星雲M27【光害地ではまずわかりません】
      1. こぎつね座亜鈴状星雲M27の見つけ方・導入方法
    11. こと座リング星雲M57【小さいリングが見えると思います】
      1. こと座リング星雲M57の見つけ方・導入方法【簡単】
    12. DSO(銀河、星雲、星団)を手動で見つける方法!
  9. 眼視観測で見たDSO(銀河、星雲、星団)は電子観望とは違う満足感
  10. まとめ

DSO(銀河、星雲、星団)を天体観測【見る】した見え方は?

市販されている天体望遠鏡でも観測できるDSO(銀河、星雲、星団)は100以上あります。

しかし惑星と違って地球から遠く離れた天体のため暗く観測といってもようやく存在が確認できるぐらいです。

月や惑星の観測のようにはっきりと形や模様が見える観測はほとんどできません。

眼視観測できる代表的なDSO(銀河、星雲、星団)と見つけ方は後半の記事で紹介しています。

DSO(銀河、星雲、星団)が良く見える天体望遠鏡【観測できる性能】

暗い天体を見るには望遠鏡の口径を大きくして集光力を上げる必要があります。

さらにF値の大きい望遠鏡は不向きになります。F値が小さいほうが明るく見えるからです。

DSO(銀河、星雲、星団)を見る望遠鏡の条件:大きい口径、みじかいF値

屈折望遠鏡のアクロマート式はF値を小さくすると色収差が激しく出ますがDSO(銀河、星雲、星団)の眼視観測では気になりません。

ニュートン式反射望遠鏡はF5くらいが良く市販されています。DSO(銀河、星雲、星団)向きではありますが光軸調整とメンテナンスが必ず必要です。

DSO(銀河、星雲、星団)の観測には口径が大きくてF値の小さいニュートン式反射望遠鏡がおすすめです。F5くらいの望遠鏡が向いています。しかし操作が面倒で手がかかります。口径の小さい屈折望遠鏡は不利です。

DSO(銀河、星雲、星団)を観測、見るための条件【繊細な天体です】

半透明で非常に暗い天体です。光も弱く薄い見え方になります。

空が暗くないとほとんど見えません。これが月や惑星と決定的に違うところです。

月あかりや街灯、室内灯などの人工的な光の影響を強烈に受けます。

空が明るいとまったく見えません。見つけたときの感動と達成感はあります。

空の明るいところでDSO(銀河、星雲、星団)を観測することはかなり難しくなります。限られたものしか見えません!(オリオン星雲くらいです)

空の暗いところで大きな口径の小さいF値の望遠鏡で見る!←理想の観測条件

天体望遠鏡で見るDSO(銀河、星雲、星団)の見え方について

天体写真でDSO(銀河、星雲、星団)を見ると不思議な姿に驚かれると思います。

実際には望遠鏡で見てもまったくあんな風には見えません。

形や構造がわかる銀河や星雲はないといっても過言ではありません。

口径の大きさは関係ありません。大口径でも小口径でも光のシミが滲んでいる程度の見え方です。

それどころか望遠鏡の視野の真ん中に入っているにもかかわらず、気が付かないくらい薄いひかりの天体がほとんどです。

見て識別するだけでも慣れが必要です。自分の目で見つけ出す達成感を味わってください。

視野の真ん中に置いて凝視すると逆に見えづらくなります。そらし目といって視野の端に視線を持っていくとボウっと浮かんできます。形状や構造については真っ暗なところで口径30センチでも物足りないでしょう。

DSO(銀河、星雲、星団)観測は見つけることじたいが目的ではないでしょうか!達成感あります

口径10センチでもよく見える銀河、星雲、星団

オリオン星雲M42、アンドロメダ銀河M31、ボーデの銀河M81、親子銀河M51、ひまわり銀河M63、球状星団M13とM22、惑星状星雲M57とM27などは比較的見やすいです。

DSO(銀河、星雲、星団)が良く見えるおすすめ天体望遠鏡

具体的に機種紹介をします。口径10センチ以上でF5を基準としました。

もっと小さくても見えますしF値が大きくても見えますが、それでは見ることのできるDSO(銀河、星雲、星団)はわずかです。

紹介する望遠鏡は暗い空であれば、ほとんどのメシエ天体を見ることが可能です。

フリーストップ機能とは

望遠鏡を動かしたときに静止する機能です。手を放しても望遠鏡がお辞儀をしません。クランプで止める必要がなく常に動かして目標天体を探すことができます。観測時には非常に役立ちます。

ケンコー・トキナー スカイエクスプローラーSE-AZ5 102鏡筒セット

 参考価格108900円税込み 眼視観測向け。初心者のかたは屈折がおすすめです!

DSO(銀河、星雲、星団)観測の専用機。探すことを楽しめる望遠鏡。

アクロマート式屈折望遠鏡口径102ミリ焦点距500ミリ(F5)経緯台片持ちフォーク
倍率50× ・20×セット重量8.1キロフリーストップ・微動付きファインダー50ミリ9倍
天頂ミラー付きアリガタアリミゾ

取り扱いやすくメンテナンス不要の屈折望遠鏡です。

アクロマート式ですがDSO(銀河、星雲、星団)を眼視観測するときは色収差の影響をあまり受けません。

DSO(銀河、星雲、星団)専用機だと割り切って使う分にはコスパのよい望遠鏡です。

設置してすぐに観測、しかもメンテナンスフリー、DSO(銀河、星雲、星団)専用機

口径10センチは最低条件としてぜひ確保したい大きさです。

電子観望、天体写真にアップグレードは厳しいです。

フリーストップに微動装置もついているので日周運動の追尾も正確にできます。DSO(銀河、星雲。星団)を探すときに精密に動いてくれます。

高倍率で使う望遠鏡ではありません。あくまでもDSO(銀河、星雲、星団)に特化した望遠鏡です。

ケンコー・トキナー スカイエクスプローラーSE-AZ5 120鏡筒セット

 参考価格127600円税込み 眼視観測向け。初心者のかたは屈折がおすすめです!

DSO(銀河、星雲、星団)観測には最高の専用機!探すことを楽しめる望遠鏡。

アクロマート式屈折望遠鏡口径120ミリ焦点距600ミリ(F5)経緯台片持ちフォーク
倍率60× ・24×セット重量9.0キロフリーストップ・微動付きファインダー50ミリ9倍
天頂ミラー付きアリガタアリミゾ

取り扱いやすくメンテナンス不要の屈折望遠鏡です。

アクロマート式ですがDSO(銀河、星雲、星団)を眼視観測するときは色収差の影響をあまり受けません。

DSO(銀河、星雲、星団)専用機だと割り切って使う分にはコスパのよい望遠鏡です。

口径12センチはDSO(銀河、星雲、星団)の観測に有利です。

扱いやすくて大口径、DSO(銀河、星雲、星団)観測の決定盤

電子観望、天体写真にアップグレードは厳しいです。

フリーストップに微動装置もついているので日周運動の追尾も正確にできます。DSO(銀河、星雲。星団)を探すときに精密に動いてくれます。

高倍率で使う望遠鏡ではありません。あくまでもDSO(銀河、星雲、星団)に特化した望遠鏡です。

真っ暗な自然の中で、この望遠鏡を振り回してDSO(銀河、星雲、星団)を探すのは楽しいでしょうね!

アクロマート式屈折望遠鏡の限界

天体写真や電子観望に使うには色収差が気になります。眼視観測に割り切った使い方であれば、いちばんおすすめしたい機種です。高倍率にすると強い色収差がでます。【惑星観測には向きませんが土星の環は見えます】


ケンコー・トキナー|KenkoTokina 天体望遠鏡 Sky Explorer(スカイエクスプローラー) SE-AZ5+SE120 [屈折式 /経緯台式][SEAZ5サンキャクツキ+SE120]

暗いDSO(銀河、星雲、星団)を探すなら屈折望遠鏡がいちばん扱いやすい構造です。メンテナンスフリーも高ポイントです。

手動式経緯台はDSO(銀河、星雲、星団)の導入に熟練する必要あります

DSO(銀河、星雲、星団)は非常に暗い天体のため望遠鏡で見つけるのは非常に難しい作業です。

慣れてないと無理と断言できます。

ファインダーで見つけて導入できる惑星のようにはいきません。

ファインダーで見えるDSO(銀河、星雲、星団)はオリオン星雲以外ほとんどありません。

手動で導入するには近くにある星を基準にして検討をつけて掃天するしかありません。

最初はあまりにも薄いひかりのため視野に入っても確認できないことがほとんどでしょう。

ある程度慣れるには忍耐が必要です。頑張りましょう!達成感はあります!

こと座のM57リング星雲やさそり座のM4球状星団などの見つけやすい位置にある天体を狙うと探しやすいです。苦労しても見つけることができると楽しいですよ。【屈折望遠鏡は探しやすいです】

P130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)自動導入

 参考価格55242円税込み 自動導入のうえ眼視観測、電子観望で色収差ありません。

ニュートン式反射望遠鏡口径130ミリ焦点距離650ミリ(F5)自動導入自動追尾式経緯台
倍率65×・26×セット重量7.3キロ単三乾電池8本で駆動(電池は別売り)レッドドットファインダー付属
極限等級12.4等集光力345倍アリガタ接続

スマホにアプリをダウンロードして操作します。リモコンはついていません。反射鏡は放物面鏡です。

独特のスタイルで卓上型の自動導入経緯台ですが初心者には扱いやすい望遠鏡になっています。なおかつ初心者向けとしては最大口径です。

  • 架台が卓上型で地面に設置すると接眼部が低いのでしゃがまないと眼視観測は苦しくなります。
  • 架台は自動導入、自動追尾機能付きでしっかりした造りで安定しています。
  • この経緯台は自動導入だけでなく座標を記憶していますので手動で動かしてから自動に戻しても再アライメントの必要はありません。
  • 鏡筒は余分な機能を省いた初心者向けの造りになっています。
  • 鏡筒と架台はアリガタで接続しています。アリガタが合えばどんな望遠鏡でも使用できます。拡張性があります。鏡筒の変更ができます。
  • セット品です。購入後すぐに組み立てて使用できます。
  • コンパクトでアウトドアや車中泊でキャンプのお供にいいかもしれません。

架台の構造から卓上に置くか、かさ上げをしないと操作がしずらい望遠鏡です。架台を地面にベタ置きすると振動を拾いにくい構造です。

三脚を使った望遠鏡にくらべて架台の幅が狭いので、ベランダや窓から天体観測するのに適してます。鏡筒のP130nは初心者向けの共通で搭載されている鏡筒です。光軸が狂いにくい構造で取り扱いやすい仕上がりになっています。

架台の形状に抵抗があるかもしれませんが抱えて運べば三脚よりも便利です。作動音が静かで深夜に使用しても近所迷惑になりません。

天頂に対しても望遠鏡が架台に接触することはありません。(天頂付近の自動導入はできません)眼視観測ではかさ上げが必要になります。

高倍率で使用しても像は崩れません。

三脚につけることも可能な構造ですが形状から見て不安定なのでおすすめしません。

自動導入でDSO(銀河、星雲、星団)を効率よく観測できます。高倍率の惑星観測もできます。電子観望にも使えます。

オールマイティな望遠鏡です。光軸調整とメンテナンスについては受け入れてもらうしかありません。

Amazon特別仕様のP130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)は、接眼レンズ4ミリが付属して162倍で観測できます。惑星観測に威力を発揮します!


【国内正規品】Sky-Watcher スカイウォッチャー 天体望遠鏡 自動導入 スマホで操作 日本語表記 P130 VIRTUOSO Gti 4㎜アイピースセット SET064

DOB150 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)眼視観測向け

参考価格57200円税込み 眼視観測で月、惑星、DSO(銀河、星雲、星団)を楽しめます。楽にDSO(銀河、星雲、星団)観測したい方向けです。

ニュートン式反射望遠鏡口径150ミリ焦点距離750ミリ(F5)自動導入自動追尾式経緯台
倍率75×・30×セット重量8.4キロ単三乾電池8本で駆動(電池は別売り)レッドドットファインダー付属
極限等級13.4等集光力459倍アリガタ接続

スマホにアプリをダウンロードして操作します。リモコンはついていません。反射鏡は放物面鏡です。

卓上型の自動導入経緯台ですが初心者には扱いやすい望遠鏡になっています。

トラス構造で軽量化した初心者向けとしては最大口径の望遠鏡です。

  • 安価ながら150ミリの口径を持つDSO向けの望遠鏡です。
  • 卓上型の架台で地面に設置すると接眼部が低くなるのでしゃがまないと眼視観測は苦しくなります。
  • 接眼部がピントを回転で合わせるヘリコイド式です。使いにくいです。
  • 架台は自動導入、自動追尾機能付きでしっかりした造りで安定しています
  • この経緯台は自動導入だけでなく座標を記憶していますので手動で動かしてから自動に戻しても使えます。
  • 鏡筒と架台はアリガタで接続しています。アリガタが合えばどんな望遠鏡でも使用できます。拡張性があります。鏡筒の変更ができます。
  • セット品です。購入後すぐに組み立てて使用できます。

接眼部がヘリコイド式(回転で接眼部を伸縮させる方法)で電子観望にCMOSカメラをつけると画面が回転します。天体の構図決めに向きません。

トラス構造は光軸の調整が必ず必要です。さらにスェードなどで外光の遮断対策も必要です。

眼視観測で月、惑星、DSOを狙うコンセプトのようです。高倍率でも像は崩れません!

口径も大きいし自動導入でDSO(銀河、星雲、星団)を効率よく観測できます。高倍率の惑星観測もできます。電子観望には向きません。

光軸調整とメンテナンスについては受け入れてもらうしかありません。

DSO(銀河、星雲、星団)観測にいちばんおススメ!コスパとタイパに優れています。

必ず光軸調整は必要なのであわせてレーザーコリメーターも用意しましょう。

望遠鏡でするDSO(銀河、星雲、星団)観測の現実

口径10センチから15センチまでの望遠鏡を紹介しました。

すべて初心者でも扱いやすい望遠鏡になっていますが、やはり屈折望遠鏡をおすすめします。

ニュートン式反射望遠鏡は観測の前に光軸調整という面倒な作業が必要です。

保管するにあたっても洗浄をしても反射鏡の劣化があります。

10年くらいで再メッキが必要になります。(鏡筒の前に遮蔽物がないのでホコリが付着してきます)

口径に関係なく天体写真のようには見えません!

口径10センチはDSO(銀河、星雲、星団)の最低必要サイズです。

しかしそれ以上大きくしてもDSO(銀河、星雲、星団)の形状や構造が見えてくるわけではありません。

真っ暗な空で口径30センチ以上あればかなり構造的なものが判別してくるメシエ天体もあるようですがふつうはぼんやりした光のシミです。

要するに口径が大きくなれば見えてくる光のシミの数が増えるというだけです。

明るくて巨大なアンドロメダ銀河でさえ30センチで見ても渦巻きを見るのは至難です。

眼視観測で銀河、星雲、星団を観測するのは自分の目で存在していることを確認することです。

これがけっこう楽しいのですが手動で導入するのはきついものです。

屈折望遠鏡は天体を顔の正面にして探せるので楽しく見つけられますよ。設置するとすぐに観測に入れる手軽さも魅力です。

慣れてくると見つけるのが早くなるので楽しくなってきます。根性はいりますが!

双眼鏡でするDSO(銀河、星雲、星団)は楽しいのですが‥

8センチの双眼鏡でするDSO(銀河、星雲、星団)は楽しいです。

両目が使えるのはとても楽で良く見えます。

ただし夏の星雲M8、M20、M17くらいは大丈夫なのですがすこし高度があがると首が痛くて観測できません。

口径5センチ以下で倍率も10倍以下であれば手持ちの全天観測可能ですが、銀河や星雲ではちょっと力不足です。

双眼鏡は天の川を流して見たり目的を決めずに流して見るには最高です!

電子観望でDSO(銀河、星雲、星団)を観測する

形状や構造が見たいのであれば電子観望にしましょう。

パソコンの画面越しとはいえ天体写真に近い見え方ではあります。

望遠鏡の接眼部にCMOSカメラを差し込んでパソコンにつなぐだけです。

自動導入の経緯台であれば簡単にできる観測方法です。

私はほとんど電子観望ですがたまに眼視観測していると癒されます。パソコンの画面で銀河見ても癒されることはないですね。

眼視で銀河を見ていると脳内で渦巻きのイメージが膨れ上がってきたりします。

天体望遠鏡で見えるDSO(銀河、星雲、星団)と見つけ方【導入方法】

地方都市の住宅街から観測した体験から語ります。

観測条件としては街灯や室内灯の影響を受けていますが天頂部では4等星くらいまで肉眼で確認できます。

地平線に近くなると人工光の影響が強くなります。

こぐま座の柄杓はギリですが、どうにか見ることができます。

南斗六星は南中時に確認できます。

DSO(銀河、星雲、星団)の見つけ方・導入方法【手動で導入】

見つけ方については実際に自分で体験したものばかりではありません。

星図の星の位置から見つけ方を書いているものもあります。

星座の知識は必要な内容です。星の位置がわからなくては特定することが難しいでしょう。

少なくとも星座アプリか実際の星図帳は必要です。

望遠鏡の倍率は必ず最低倍率にしてください。

倍率が高くなるほど視野が狭くなり探すのが難しくなります。30倍以下が理想です。

オリオン大星雲M42【光害地でも見えます】

月があっても街灯があっても見ることができる稀有なDSO(銀河、星雲、星団)です。位置的に見つけやすいのでぜひ挑戦してください。

26倍はっきりと蝶のような姿がわかります。少々光害があっても見ることのできる稀有な星雲です。はじめて見る人は感動できます。構造も少しわかります。ただし天体写真の感じには程遠いです。
65倍視野の中に大きく広がり中心部がはっきりとわかります。星雲の濃淡もわかります。特に空の暗いところでは大きさもあり、構造も確認でき迫力もあります。天体写真の感じには程遠いです。

オリオン星雲M42の見つけ方・導入方法【いちばん簡単です】

オリオン座は三ツ星が目印になるわかりやすい星座です。

三ツ星の下に小さい三ツ星があります。オリオンが腰に下げた短剣に見立てる星たちです。

その小さい三ツ星の真ん中の星を導入するとわかります。

かなり明るくこれが見えないと望遠鏡がおかしいか場所を間違っているかでしょう。

M8干潟星雲【光害地では厳しいです】

オリオン星雲に次ぐ大きな散光星雲ですが暗くて見つけずらいです。いちど見つけるまでが大変かも‥

薄いひかりなのでそらし目でゆっくり探してください。

26倍散開星団に薄いひかりがかかっているのがわかります。かなり薄いひかりでそらし目が必要です。オリオン星雲のようなはっきりした中心部は見えません。丸くない光りかたはわかります。
65倍拡大すると薄くなるような気がします。はっきりしない星雲ですがあることはわかります。

M8干潟星雲の見つけ方・導入方法【かなりの難易度です】

いて座の南斗六星を見つけてください。柄杓の柄は三つの星で作られています。

真ん中の星を基準にして右に振りましょう。

移動距離は柄杓の最後の星くらいになります。

星が集団になっているあたりをそらし目で探るように見ると滲んだように光が浮かんできます。

アンドロメダ大銀河M31【光害地では厳しいです】

見た目の大きさが満月の5倍にもなる巨大なDSO(銀河、星雲、星団)ですが渦巻きを見るのは無理です。あがりかけに探した方が見つけやすいと思います。顔の正面にある高さが探しやすいかな。

26倍大きな楕円のぼんやりした光の塊は見えます。ひかりかたは、かなりしっかりしています。そらし目など不要です。渦が巻いているのはわかりません。あくまでも半透明の光の塊で構造や濃淡はわかりません。
65倍26倍より光の塊が大きくなるだけで拡大しても変化はありません。

アンドロメダ大銀河M31の見つけ方・導入方法【とにかく大きい】

天頂にあるときよりも昇りかけで探す方が楽です。

アンドロメダの緩いカーブを描く4個の星を見つけましょう。ペガサスから数えて3個目の星が基点です。

周囲に明るい星がないので目立つ2等星です。基点からほぼ直角に北のほうを探します。

探す距離は2個目と3個目とほぼ同じ距離です。基点の星を頂点の2等辺三角形を意識してください。

かなり大きくてぼんやりとした薄いひかりの固まりです。おそらく楕円形をしています。

M31のちょうど反対側にはM33銀河があります。ついでに探して見ましょう。

M31に次ぐ巨大で明るい銀河なのですがまず見つかりません。

私は何度もやって挫折しました。自動導入でしか見たことありません。

自力で見つけられたら凄いと思いますよ。

M81ボーデの銀河【光害地では厳しいです】

アンドロメダ銀河に次ぐ大きな銀河です。天体写真のような美しい姿は無理ですが存在感はあります。

26倍アンドロメダ銀河ほどではありませんが大きな楕円のぼんやりした光の塊は見えます。ひかりかたは、かなりしっかりしています。渦が巻いているのはわかりません。あくまでも半透明の光の塊で構造や濃淡はわかりません。
65倍26倍より光の塊が大きくなるだけで拡大しても変化はありません。

M81ボーデの銀河の見つけ方・導入方法【超難関】

かなり大きくて明るい銀河ですが特定は難しいです。

北斗七星の先端が明るい2等星です。そこから柄杓の幅を少し超えるくらい移動です。

うまくいけばM81とM82が同じ視野内に入ります。

手動導入したことないのですみません。電子観望すると本当に美しい銀河です。

小口径でも構造を楽しめます。

M51親子銀河【光害地では厳しいです】

親子の銀河がつながっているところはわかりませんが薄いひかりの塊が並んでいます。意外とわかりやすい強い光りかたをしています。

26倍小さな丸いぼんやりした光の塊が見えます。大小二つ並んで見えます。ひかりかたは、しっかりした方です。
65倍26倍より光の塊が大きくなるだけで拡大しても変化はありません。

M51親子銀河の見つけ方・導入方法【まだ見つけやすいです】

北斗七星の柄の最後の星を見つけてください。

ひとつ手前の星で直角三角形を作ります。

方向は天頂方向に三角形を作ります。

中心部の光がしっかりしている銀河です。親子が見えるかもです。

ヘラクレス座大球状星団M13【光害地でも中心は見えます】

26倍 丸い円盤状の光の塊です。中心はけっこう輝いて周辺に行くにしたがって光が薄くなっていきます。なにか周辺はざらついた感じに見えます。かなり強く輝いて見落とすことはありません。
65倍周辺の星が分解して見えるような気がします。この倍率だと迫力あります。とても美しいです。
163倍  中心の星が分解しているようでキラキラ光るさまは、大変美しく感じます。すべての星が分解しているわけではないですが、明らかにキラキラと輝いているたくさんの星がわかります。高倍率では低倍率と違った楽しみ方ができます。中心に向かうにしたがって星が密集しているさまはわかります。凄いです!

ヘラクレス座大球状星団M13の見つけ方・導入方法

ただいま検討中

いて座球状星団M22【M13に負けない大球状星団です】

M13に引けを取らない見え方です。ただし位置が低いDSO(銀河、星雲、星団)なので観測できる期間が限られます。

中心部の明るさではM13に負けますが大きさでは勝っています。

チャンスを逃さないようにしてください。高度が低く見つけやすい位置にあります。

26倍 丸い円盤状の光の塊です。中心はけっこう輝いて周辺に行くにしたがって光が薄くなっていきます。なにか周辺はざらついた感じに見えます。かなり強く輝いて見落とすことはありません。
65倍周辺の星が分解して見えるような気がします。この倍率だと迫力あります。とても美しいです。
163倍  中心の星が分解しているようでキラキラ光るさまは、大変美しく感じます。すべての星が分解しているわけではないですが、明らかにキラキラと輝いているたくさんの星がわかります。高倍率では低倍率と違った楽しみ方ができます。中心に向かうにしたがって星が密集しているさまはわかります。凄いです!

いて座球状星団M22の見つけ方・導入方法【やや簡単】

南斗六星を見つけたら柄の真ん中の星が基点です。

左斜め上に杓の底に当たる長さで移動です。

明るいので見つけやすいです。

さそり座球状星団M4【初心者おすすめの探しやすい星団】

見つけやすい場所にある球状星団です。中心部も暗く等級のわりには目立たない印象です。

26倍球状星団のなかでは大きな光の固まりですが少し暗い印象です。判りにくいかもしれません。
65倍大きな星団ですが星がまばらで見えてますが薄い感じです。
163倍 ここまで大きくするとひかりが薄くなり、楽しくなくなります。

さそり座球状星団M4の見つけ方・導入方法【簡単おすすめ】

アンタレスはふたつの3等星に挟まれています。右側の3等星とアンタレスに挟まれた位置にあります。

中間点の少し下です。アンタレスが視野にあると見つけ辛く感じる薄いひかりです。

低倍率でそのあたりに望遠鏡が向いていると必ず入っています。

慎重にそらし目で探ってください。意外と大きなぼんやりした薄い光芒がなんとなく見えてきます。

こぎつね座亜鈴状星雲M27【光害地ではまずわかりません】

なんとなく青緑色ぽく感じる見え方です。見つけにくいのであがりかけで顔の正面にある位置で探してください。

26倍丸い星雲として意外とよく見えます。強いひかりかたではありませんが、しっかりとした星雲として確認できます。とくに中心部はありません。むしろ周辺が見えて丸く感じるのかもしれません。
65倍見栄えがする倍率です。かなり大きく見えて星雲の中では形状がはっきりと確認できる星雲です。
163倍 ここまで大きくするとひかりが薄くなり、楽しくなくなります。

こぎつね座亜鈴状星雲M27の見つけ方・導入方法

ただいま検討中

こと座リング星雲M57【小さいリングが見えると思います】

探しやすい位置にはありますが、とにかく小さいので見落とさないようにしてください。

26倍 小さいので見つけるのが大変。
65倍たばこの煙をリングに吹かした感じがするかもです。
163倍  まだ見えますがなんとなく光が薄くなって見えづらいかも‥

こと座リング星雲M57の見つけ方・導入方法【簡単】

こと座のベガではない並んだふたつの星を見つけましょう。

ふたつの星の真ん中あたりにあります。

ただし非常に小さい星雲です。見落とさないでください。

小さいですがリングに形をしています。

DSO(銀河、星雲、星団)を手動で見つける方法!

肉眼で見える星に挟まれた位置にあるDSO(銀河、星雲、星団)は探しやすいです。

ふたつの星のあいだに見当をつけて低倍率で掃天しましょう。

ゆっくりと流して探します。いちど見つけて光りかたの感覚が身につくと明るいメシエ天体は探しやすくなります。

眼視観測で見たDSO(銀河、星雲、星団)は電子観望とは違う満足感

銀河や星雲をパソコンの画面で見るのと自分の目で見るのでは違います。

良し悪しではなく見ているだけで深いものがあるように感じます。

DSO(銀河、星雲、星団)に興味がある方はぜひトライしてください。

目の識別能力が鍛えられると想像以上の見え方ができるかもしれません。

散光星雲はオリオン星雲を除くと難易度高いです。見つけやすいのは中心部分の光がしっかりしている球状星団です。M13、M22以外にもけっこう良く見えるものがあります。

まとめ

手動でDSO(銀河、星雲、星団)を見つけ出すのは難易度の高い趣味になります。

それでも挑戦しがいのある大人の趣味ではないでしょうか。