望遠鏡にチンプンカンプンでまったく天文知識のない方に厳選の2機種を紹介【5機種解説】
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- 【当ブログおススメ】大人が使う初心者用望遠鏡3選
- ラプトル60・23900円税込み【初めての望遠鏡はコレ!】
- アトラス60・38900円税込み【小口径では最高峰の望遠鏡】
- スコープテック社について【国内製造にこだわる初心者向けメーカー】
- ベテラン天文愛好家の評価が高いメーカー
- 望遠鏡メーカーの選び方【サポート重視!】
- 屈折望遠鏡の4つのアドバンテージ【初心者必見!】
- 初心者に優しい屈折望遠鏡【月や惑星を高倍率で楽しむ】
- 天体観測は体験できるエンターテイメント
- 観測スタートは星座アプリをダウンロード【無料アプリ】
- 天体望遠鏡の使い方【鏡筒と架台は分割して運ぶ】
- ファインダー合わせ【昼間に合わせる】ラプトル、アトラスは不要
- 遠くの景色でピントを合わせる【昼間】
【当ブログおススメ】大人が使う初心者用望遠鏡3選

| ラプトル50 | おススメ望遠鏡ラプトル60 | アトラス60微動装置付き |
|---|---|---|
| 口径50ミリ・焦点距離600ミ【F12】 | 口径60ミリ・焦点距離700【F11.6】 | 口径60ミリ・焦点距離800【F13.3】 |
| 倍率・30×、70×【天頂ミラー付き】 | 倍率・35×、88×【天頂ミラー付き】 | 倍率・40、64、133×【天頂ミラー付き】 |
この3機種はスコープテック社の色収差を抑えた見え味の良い望遠鏡です。光学性能に加えて架台が優秀です。セット品なので購入してすぐに使えます。
●口径10ミリアップの違い!
ラプトル60・23900円税込み【初めての望遠鏡はコレ!】
ラプトル60で天体観測にハマったら上級者向けの望遠鏡にすすむのがいいと思います!
- 優れた光学性能で土星の環や月のクレーターがシャープ!
- しっかりした架台と三脚で揺れの少ないストレスのない観測ができます
- 軽く、コンパクト、大気順応不要で稼働率があがります
- 管理は湿気に気をつけるくらいで簡単です

光学性能はF11.7と大き目のF値で鏡筒内に反射を抑えるつや消し塗装や遮光環をつけてシャープな見え味にこだわっています。
スコープテックは見え味重視の会社なので土星、木星、火星と月に関しては他社より劣ることはありません。
眼視観測で【土星の環】はもちろん鍛えればカッシーニの空隙も見えるかもしれません。
| 機能 | コメント |
|---|---|
| アクロマート式 | アクロマートながら高度の色収差補正 |
| 口径60ミリ・焦点距離700ミリ(F11.7) | 大きめのF値切れのいい見え味 |
| トップマウントのフリーストップ経緯台 | 自在に動きクランプ不要・気持ちよく観測 |
| 倍率35×・88× | 月のクレーター・土星の環もバッチリ |
| 標準付属接眼レンズ・天頂ミラーは24.5ミリ | アメリカンサイズも対応可能 |
| のぞき穴ファインダー | 調整不要の優れもの |
| 伸縮式三脚・重量2.5キロ | 調整幅75~125センチ・軽くてコンパクト |
【天体観測は架台が命!】
望遠鏡はものを大きく拡大して見るため少しのグラつきでも大きく揺れて観測ができなくなります
- 架台はフリーストップでスーッと動いてピタリと静止します。クランプ操作はありません。このクラスの望遠鏡ではもっとも堅固な造り。
- コンパクトなうえ2.5キロと軽量です。アウトドアや車中泊にも便利です。100倍以上の高倍率にすることも可能です。脚をたためばそのまま運べます。
- 観測対象は土星、木星、火星、月と明るいDSO(銀河、星雲、星団)になります【オリオン星雲、アンドロメダ銀河】。いつでも天体観測ができる気軽さが売りの望遠鏡です。

ラプトル60を自由に振り回して土星、木星をつかまえると楽しいよ!
操作性が良くシャープな像とスムーズに動いてピタリと止まる架台で観測に集中できます。子供向け望遠鏡ですがベテランになってもサブ機としていつまでも使い続けられます。
コンパクトが強みラプトル60【初心者むけの最強望遠鏡】

構造がシンプルで初心者がいちばん扱いやすい望遠鏡です。軽くて設置も簡単。
天体に望遠鏡の筒先を向けて導入するだけのシンプルな操作性。自分で天体を導入する喜びを味わえます。
●簡単な操作性
●コンパクトで軽量
●メンテナンス不要
接眼レンズをアメリカンサイズの6ミリにすると117倍にできます。そのときは天頂ミラーもアメリカンサイズにしてください。現代の標準規格はアメリカンサイズです。見るのが楽ですよ!
アトラス60・38900円税込み【小口径では最高峰の望遠鏡】
インテリアとしても存在感とカッコよさで所有する喜びに応えます!
- 優れた光学性能が高倍率でもシャープな土星の環や月のクレーターを見せてくれます
- 微動装置で100倍以上の高倍率でも落ち着いて観測できます
- 微動装置は低倍率でDSO(銀河、星雲、星団)を探すのにも大活躍します
- 大気順応も不要、管理は湿気に気をつけるくらいで簡単です

アトラス60は口径60ミリで最高倍率133倍、日周運動を追いかける微動装置付きです。
鏡筒が長く架台の重量も増えます。機動性はなくなりますが望遠鏡の光学性能は向上しました。133倍の高倍率でじっくり観測できます。
初心者用ではありますが完成度の高い望遠鏡です。
| 機能 | コメント |
|---|---|
| アクロマート式 | アクロマートながら高度の色収差補正 |
| 口径60ミリ・焦点距離800ミリ(F13.3) | 見え味重視の大きめのF値 |
| 架台はトップマウント微動装置付き経緯台 | 振動に強く高倍率でも快適な観測 |
| 倍率40×・60×・133× | 月のクレーター・土星の環も見えます |
| 標準付属接眼レンズ・天頂ミラーは24.5ミリ | アメリカンサイズも対応可能 |
| のぞき穴ファインダー | 調整不要の優れもの |
| 伸縮式三脚・重量4.5キロ | 調整幅75~125センチ |

屈折望遠鏡のF値を大きくすると色収差が減少!
- F13.3とF値が長いので色収差も減少して高倍率でも気になりません。鏡筒内も反射を抑えるつや消し塗装や遮光環をつけてシャープな見え味にこだわっています。
- トップマウント式で振動が少なくスムーズに動きます。133倍に拡大した土星を正確に追尾してくれます。低倍率でも微動装置の存在は非常に有効です。
- チョイ見には向きませんが落ち着いて【土星の環】を見るには最適です。カッシーニの空隙や本体の縞模様など本格的な天体観測に挑戦してください。

38900円とは思えない完成された架台!
※国立天文台、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、日本天文学会などで構成される、世界天文年日本委員会より、世界天文年セレクションを受賞。
●高倍率に必須の微動装置が土星の環や木星の縞模様をゆっくりじっくり観測させてくれます。1クラスうえの見え味と精密な微動装置の望遠鏡です。
高倍率と微動装置で本格的な天体観測アトラス60

これから土星は少しずつ傾きが大きくなりリングの面が開いていきます。
眼視観測で土星の環にあるカッシーニの空隙に挑戦してください。
微動装置があればゆっくりと観測に集中することができます。暗いDSO(銀河、星雲、星団)の導入にも役立ちます。
●133倍で土星の環と木星の縞を観測!
●視界いっぱいに月のクレーター
●微動装置でDSO(銀河、星雲、星団)を探せ!

スコープテック社について【国内製造にこだわる初心者向けメーカー】

主力が初心者向けの望遠鏡を企画し国内の協力会社で製造しています。
望遠鏡に対するこだわりが強くサポートもしっかりしています。
ベテラン天文家の評価が高く見え味、使いやすさともに優秀です。
- 国内製造にこだわりを持ち、レンズ、架台、三脚と組み立ても優秀です。鏡筒内の塗装、遮光環も手抜きがありません。
- 販売後のサポートもしっかりしています。スコープテックのサイトです。組み立てと観測方法の動画もあります。
- 小学生向けのラプトル50はアマゾンだけでも常に月間200本以上販売されています。かなりのヒット商品です。
- 初心者用の望遠鏡ですが上級者の評判もすこぶる良いです。yutube、ブログでよく取り上げられている望遠鏡です。
- アマゾン、楽天には自社サイトで出品しています。購入後のサポートを考えるのであれば販売店経由よりも安心でしょう。
ベテラン天文愛好家の評価が高いメーカー
現在販売されている国内メーカーの初心者用の望遠鏡は基本的に中国製OEMです。スコープテックは国産を売りにして品質を確保する販売戦略です。ベテランのマニアの評価が非常に高くサブ機として持っている方が多いです。
ラプトル60のアマゾンレビューを読んでみる
2021年1月20日に日本でレビュー済み
モデル: ラプトル60(8歳~大人)Amazonで購入
全体に軽量小型であること、それと操作性が容易であり、初心者にとっては入門用としてとても素晴らしい出来である。そして何よりも利用者にとって良いことは操作が簡単で、しかも照準を付けやすいことが筆頭に挙げられる。簡便な照準用のスロットが付いており、これが非常に狙う天体にきちんと向けられることであり、初心者にとっては非常に持って来いであろうかと考える。持ち運びも、軽量小型であることから容易であり、この点も初心者に優しいつくりであるといえる。
アトラス60のアマゾンレビューを読んでみる
2024年11月11日に日本でレビュー済み
モデル: アトラス60(10歳~大人)Amazonで購入
初めて天体望遠鏡を購入したのですが、のぞき穴ファインダーが素晴らしいですね。操作がもっと難しいのかなと思っていたのですが、月でも星でもかなり簡単に見ることが出来ます。見たいものをのぞき穴ファインダーに合わせるだけ。少し前に月を見たのですがクレーターまではっきり見えて感動しました。いやぁ~本当に楽!
●レビューのサクラは少ないよ!
望遠鏡メーカーの選び方【サポート重視!】
望遠鏡の構造はそれほど複雑ではありません。しかし肉眼で見えない天体の導入や自動導入機のソフトなど意外と戸惑うことが多いのも確かです。そのうえ上質の望遠鏡であっても高倍率では操作に熟練が必要です。アドバイスしてくれる存在は重要です!
望遠鏡はかなりクセのある機材になります。まわりにサポートしてもらえる人がいないと途方に暮れることがあります。国産メーカーか外国製でも天文ショップ経由であれば最悪でも電話サポートができるはずです。
ネットで海外メーカーを購入するとすべてが自己責任になります。アマゾンや楽天でも天文ショップが販売しているほうが安心です。販売店が専門店でないときは操作にかんするサポートが不安です。
望遠鏡のクセについて
レンズで拡大しているためにほんの少しの揺れも大きくなります。繊細な動きが必要です。しかも基本的に天地左右が逆の像になっています。
屈折望遠鏡の4つのアドバンテージ【初心者必見!】
- 屈折望遠鏡は構造的に天体の導入が容易です。
- 【大気順応】室内から屋外に持ち出すと筒内気流が発生しません。設置してすぐに観測に入れます。
- 【光軸調整】が不要です。設置してすぐに観測に入れます。
- レンズはガラスなのでカビ以外はほとんど経年による劣化はありません。

天体を望遠鏡の視野に入れるのはけっこう難しいものです。
屈折望遠鏡は顔の正面に目標の天体を置けるので導入が容易です。
反射望遠鏡と違って取り扱いがしやすくメンテナンスも容易な望遠鏡です。
●屈折望遠鏡は取り扱いがカンタン!
初心者に優しい屈折望遠鏡【月や惑星を高倍率で楽しむ】
初めての方には屈折式をおすすめします。目標天体を顔の正面にでき天体の導入が直感的にできます。メンテナンスも特にありません。誰にでも優しい望遠鏡です。

イラストは望遠鏡のイメージの代表といっていい屈折望遠鏡です。左の天体に向かう側にあるのが対物レンズです。反対側にアイピース(接眼レンズ)を差し込む接眼部があります。
アイピースを変更することで倍率を変えることができます。接眼部にあるハンドルを前後させてピントを合わせます。
架台がしっかりした経緯台を選びましょう。微動装置はあったほうが高倍率の観測に便利です。
●微動装置は望遠鏡をハンドルで微妙に動かす機能です。倍率が高くなると手で動かすのが困難になるので便利な機能です。少し値段があがりますが100倍以上で観測するときは微動装置があると助かります。【100倍までならなくても問題ありません】
天体望遠鏡の2種類の架台【経緯台と赤道儀】

【経緯台】初心者は経緯台からスタートすることをおすすめします。上下左右に動いて目標を捉える構造です。
【赤道儀】赤道儀は精度は高いのですが重くて設置に時間がかかるうえ取り扱いの困難さは想像以上です。赤道儀の必要性は150倍以上の高倍率と天体写真です。
架台についてはこちらの記事を参考にしてください⇒天体望遠鏡の選び方:経緯台vs.赤道儀【自動導入自動追尾機能付き】
屈折望遠鏡の弱点・色収差【アクロマート式屈折望遠鏡】
月や惑星の観測であれば初心者用のF値が大きめのアクロマート屈折望遠鏡【F10以上】がいちばんおすすめです。【F値が小さいと土星の環は分離しずらくなります】

画像はWikipediaから引用しました。
光はレンズを通ると波長によって屈折率が違うため焦点が異なり色収差が起こります。
アクロマート式は色収差を補正する方法です。屈折率の違う対物レンズ(ガラス)を2枚使って焦点を揃えます。

F値は焦点距離÷口径です。F値が大きくなると望遠鏡が長くなります
焦点距離100センチ÷口径10センチ=F値10
- F15以上にすると色収差は激減します昭和の望遠鏡はF15が普通でした
- 最近は取り扱いを優先するためF10以下が多いです
- 色収差にこだわる望遠鏡はアポクロマート補正【レンズの材質とレンズの枚数で高度の補正】します
- アポクロマートも完全に色収差を取り除いているわけではありません。
- 補正をしても色収差は残ります。これは必ず出ます。明るい天体を見るとかなり不快な存在です。
- 屈折式はF値も大きく鏡筒が長くなりDSO(銀河、星雲、星団)は少し苦手。
●色収差がひどいとシャープに見えない
●F10以上の色収差は気にならないレベル
●F5で土星を見ると見事な色収差が出ます
天体観測は体験できるエンターテイメント

天文知識ゼロでも月と太陽はご存じだと思います。そんなかたも望遠鏡を使って自分で天体を探してみませんか。
月のクレーターや土星の環を観測できます。ほかにもいっぱい観測対象はあります。【無数のDSO(銀河、星雲、星団)】
注意:太陽を見てはいけません!失明します!
初めての天体観測は【眼視観測】からスタート

月や土星、木星は空が光害で明るくても観測できる天体です。空にあれば観測地は関係ありません。都会でも初心者でも観測ができます。

眼視観測は望遠鏡を使って自分で天体を見る観測方法です!
天体観測の醍醐味は自分の目で土星の環や月面のクレーターを見ることです。初めて見ると感動します。
網膜に映し出される天体の不思議な姿を一度は経験されることをおススメします。月のクレーターや土星の環で非日常の世界を体験できます。
眼視観測からはじめて電子観望、天体写真に進め!
眼視観測以外に天体写真と電子観望があります。望遠鏡に加えてカメラなどが必要になり初期投資が必要です。眼視観測で天体観測に嵌ったら挑戦しましょう。
望遠鏡選びに失敗すると天体観測は嫌いになります!

ネットや量販店に置いている望遠鏡のかなりが天体観測には向いていません。
大手サイトのベストセラー望遠鏡について調べてみた!⇐買ってはいけない望遠鏡についての記事です
●眼視観測用の望遠鏡は電子観望や天体写真に使うにはベストではありません
●スマホを使って月のクレーターや土星の環を撮影することは可能です
【湿気に注意】初心者でも管理のしやすい屈折望遠鏡
レンズや鏡を直接触ったり布で拭くのもいけません。もしホコリがついたときはブロワーで吹き飛ばすようにしましょう。
レンズはカビが生えます。保管は湿気の少ない直射日光の当たらないところで保管しましょう。
●管理が容易で星が見えたらすぐに観測できるのが屈折望遠鏡の最大の利点です!
観測スタートは星座アプリをダウンロード【無料アプリ】
月と太陽はご存じだと思いますが望遠鏡を向ける対象は星になると思います。まずは星座をおぼえましょう。

これは望遠鏡も双眼鏡もいりません。そして星座の知識は望遠鏡を使う時にかなり役立ちます。
まずは1等星を覚えましょう。
スマホで星座アプリをダウンロードして勉強しましょう。無料アプリがいっぱいあります。私は星座表というアプリを使っています。どんなアプリでもけっこうです。

1等星を基準に天体を探します
覚えるコツですがわかりやすい星座から見つけることです。その星座を基準にしてほかの星座の検討をつけると見つけやすいです。星座は季節によって南中する時間が違います。見つけやすい星座をあげておきます。
- 1~3月 オリオン座をまず覚えてからほかの星座も覚えましょう。
- 4~6月 しし座を軸におとめ座は押さえてください。
- 7~9月 さそり座、はくちょう座、こと座の3星座はわかりやすい星座です。
- 10~12月 アンドロメダ座とペガサスの4辺形にみなみのうお座の1等星フォーマルファウトを覚えましょう。
天体観測するなら星座を覚えよう←星座に関しての記事です
天体望遠鏡の使い方【鏡筒と架台は分割して運ぶ】
できるだけ水平に設置しましょう。水平は三脚の長さを調整して合わせます。だいたいの感じで十分です。

空が晴れているなら天体観測しましょう。望遠鏡を持ち出して準備です。
暗いので慎重に行動しましょう。【ラプトル60はそのまま運べます】
まず望遠鏡の三脚だけを固くてしっかりした水平な地面に設置します。
鏡筒が載っていると重たいしバランスが悪いので分割して運んだほうが安全です。
●架台は水平に設置すること!
ファインダー合わせ【昼間に合わせる】ラプトル、アトラスは不要
昼間に遠くの動かないもので合わせておくようにしましょう。ファインダーは狂いやすいので観測のたびに合わせることになりがちです。

スコープテックのように覗き穴ファインダーはこの作業は必要ありません。
ファインダーは望遠鏡に天体を導入するための大事なツールです。正確に合わせておかないと天体観測に支障が出ます。
本来これは明るいうちにやっておくべき作業です。遠くの動かないものであればなんでもけっこうです。

星でファインダーを合わせるのはやめたほうがいいです。最初は難しいです!
望遠鏡を最低倍率にして視野の中に遠くの目標を入れて真ん中に置いてください。ファインダーの十字線に合わせます。低倍率で導入する分にはアバウトでも大丈夫です。
ネジで微動調整ができるはずですが、大きく外れているときは手で鏡筒と平行になるようにしてください。ある程度平行を揃えたら調整ネジでしっかり合わせます。
●レッドドットポインターの場合も同じ要領で合わせてください。光学式と違って等倍率なので合わせるのは簡単ですが、覗くと少し暗いので明るいうちに合わせておいた方が無難です。
月と土星、木星の観測にはファインダーはなくても導入できます

ラプトルとアトラスは架台がしっかりしているので望遠鏡をゆっくり振り回して導入すると意外と簡単に導入できるようになります【最低倍率】
屈折望遠鏡は顔の真正面に目標を置くことができます。最低倍率にして目標天体に望遠鏡を向けてください。
慣れたら簡単に導入できるようになります。ファインダーを使わなくても明るい天体は直接導入するほうが簡単です。
●月と惑星はファインダーがなくても導入できます!
遠くの景色でピントを合わせる【昼間】
- 地面は固くしっかりしていますか?
- 望遠鏡の架台は水平になっていますか?
- 鏡筒の蓋はとりましたか?
- 架台と鏡筒はしっかりとまってますか?
- ファインダーの照準はあってますか?
- 天頂ミラーは最初からつけておきましょう
- 接眼レンズは最低倍率になっていますか?
- 微動送りハンドルがあれば取り付けてください。
- 最後に三脚や各部のネジを締めてがたつきが出ないようにしてください。
接眼部のハンドルを前後させていちばんシャープに見える位置を探しましょう。ある程度でけっこうです。最終的なピントは天体で合わせます。ピントは接眼レンズの種類によって位置が変わります。そのつど合わせることになります。
月のクレーターが見える【月からスタート】

Wikipediaから引用した半月の画像です。
クレーターがよく見えるのは明るいところと暗いところのさかいめです。影ができてクレーターを立体的に見せてくれます。
満月は正面から光が当たっているので立体感はありません。月齢で5~12くらいが見ごたえあります。
特に月齢7からが月面の陰影がはっきり見えて楽しいです。
●低倍率では月は明るすぎて長時間の観測は目が疲れます
●100倍以上で観測すると視野いっぱいに月面が広がります
月面から始める天体観測【基本中の基本!】
月は明るくて大きく誰でもすぐに見つけられる天体です。天体望遠鏡で観測をはじめる最良の天体だといえます。
望遠鏡は扱いに慣れるまでけっこう苦労する道具です。まずは月でしっかり練習して望遠鏡の操作に慣れるようにしてください。
●屈折望遠鏡を最低倍率にして筒先を目標に向ける!
●対物レンズを真っすぐに目標天体に向ける!
屈折式望遠鏡で月のクレーターを観測する

屈折望遠鏡は天頂ミラーか天頂プリズムはつけておきましょう。
鏡筒を自由に動かして月を顔の正面にしてください。
最低倍率なら捉えることは難しくありません。
ピントはクレーターで合わせましょう。クッキリ、スッキリ見えるところを捜してください。接眼部を前後させてピントを合わせます。

屈折望遠鏡は天頂ミラーか天頂プリズムをつけないと、ほとんどの天体で観測姿勢が取れなくなります。
●最低倍率で月を探しましょう。クレーターの陰影を見ながらピント合わせします。
天体望遠鏡に触ってはいけません!

天体望遠鏡を覗くときに接眼部を持ちたくなりますが絶対NGです。望遠鏡はレンズの力で大きく拡大しています。
少し触れただけで振動も拡大され視野は大きく揺れて観測できなくなります。観測時は望遠鏡に触らないようにしてください。接眼部、鏡筒、微動装置、三脚すべてNGです。
接眼レンズを覗き込むときは少し離れたところからレンズを見ながら近づいてください。まつ毛が接眼レンズに触れるか触れないかぐらいです。

微動装置を使うと揺れて観測できるまで少し待たないとダメですよ!
自分の目が天体をしっかり見えるところがあります。接眼レンズからどのくらい離れたところがよく見えるのか掴むようにしましょう。望遠鏡には触れないようにして距離を掴みます。
望遠鏡に少しでも触れるとたちまち望遠鏡はゆれてしばらく観測ストップです。望遠鏡に触るのは目標天体を導入するためか日周運動を追いかけるときに微動装置を動かすときだけです。
●微動装置をそっと動かしても視界は揺れて観測できなくなります。落ち着くまでしばらく観測ストップです。高倍率はとくに影響が大きくなります。
接眼レンズ(アイピース)を変えて月の観測

低倍率だとクレーターの詳細まで見えないので倍率をあげます。いまの接眼レンズ(アイピース)よりも短い焦点距離に変えましょう。倍率があがると視野が狭くなるので月は真ん中に捉えてから交換します。
望遠鏡に力がかかると動いて月がどこかに行ってしまいます。接眼レンズを変えるとピントがずれます。その都度ピントを合わせます。

接眼レンズ(アイピース)を変えたらまた揺れて観測待ちです
口径6センチでも倍率が高くなるとクレーターの形がはっきりわかるようになります。陰影のなかにクレーターが浮かびあがります。
鋭く抉れたクレーターからは筋状の帯が広がるのも見えます。海と呼ばれる平坦なところにもしわのようなものを見ることもできます。
●地上とは別世界の風景を堪能してください。光と影のコントラストの世界が広がっています。口径6センチの望遠鏡でも充分に確認できます。自分の目で見るとけっこうびっくりすると思います。
日周運動を追いかける【微動装置で追いかける】

オススメ望遠鏡のなかではアトラス60に微動装置が付いています。
天体は日周運動でつねに動いています。裸眼だとあまりにゆっくりで、動いている実感はないのですが望遠鏡で拡大するとかなり気になってきます。
とくに100倍以上で観測しているとあきらかに月が視野の中で流れているのがわかります。しばらく見ていると月が視野の外に外れていきます。高倍率の観測はこれを常に追いかけます。

微動装置を使うとけっこう揺れますよ!収まるまで観測待ちです。
微動装置のついている望遠鏡はハンドルを少しずつ回して追跡してください。微動装置がない時は接眼部を軽く持ってゆっくり動かして追跡します。
日周運動は休むことがないので観測しているときは絶えまなくこの動作をします。低倍率では動きがゆっくりなのでそこまで忙しくはないですが、高倍率では必須作業です。
●滑らかに望遠鏡を動かすのは経験と根性です。ラプトル60はスムーズに動きピタリと止まる性能を持っています!粗悪望遠鏡はこれができないのです。
自動導入自動追尾機能についてはこちらの記事を参考にしてください
天体望遠鏡で天体を見つける方法!

スムーズに望遠鏡を動かすことが望遠鏡操作の基本です。これには架台の性能が重要です。購入時には架台の性能を吟味してください。グラグラの架台では導入と追尾でヘトヘトなります。
基本的には月を導入するのと同じです。鏡筒の筒先を目標に向けるだけです。しかし月のように明るい天体はほかにありません。まずは惑星を導入できるようになりましょう。金星、木星、土星、火星です。
●望遠鏡を見るときは椅子に座ったり何かにつかまるなど、身体が揺れないようにしたほうがゆっくり観測できます
金星の見つけ方【夕暮れか夜明け前に太陽方向のギラギラ星】
金星と鏡筒が一直線になるようにします。倍率は最低倍率にしてください。倍率が低ければ低いほど広い視界が得られます。導入が容易になります。なれると60倍くらいでも導入できるようになります。
できるだけ金星を真っすぐに見るようにしてアイピース(接眼鏡)を覗きます。視野に金星が無ければ少しずつ望遠鏡を振り回します。上下左右に少しづつ動かして金星を探します。
大きく動かすのはいけません。早く動かすのもダメです。ゆっくりと少しづつです。ポイントはできるだけ金星を鏡筒と一直線にすることです。
●金星は夕方に見えるときは格好の標的です。日没後の西空で一番明るい星が金星だと思って間違いないでしょう
木星、土星、火星の見つけ方!
望遠鏡の操作については同じです。最低倍率にしてから目標を鏡筒とできるだけ一直線にしてください。日中に遠くの山や鉄塔を目標にして望遠鏡の使い方に慣れるようにしましょう。【太陽を見るのは危険です!一発で失明します】
木星の見つけ方【いちばん明るい星が木星】
金星に次いで見つけやすいのが木星です。この星も非常に明るく特定するのは簡単です。
木星の導入で苦労するのは金星と違って高度が高くなることです。金星はそれほど高くに見えることはありませんが木星では天頂近くに来ることもあります。

高度が高くなるほうがくっきりと見えるよ
鏡筒を木星と一直線にするとかなり姿勢が苦しくなります。この場合は天頂ミラーまたは天頂プリズムは必須です。【高度が低い位置で導入するほうが姿勢は楽です】
●金星と同じで鏡筒を真っすぐに木星に向けます。姿勢が苦しくても仕方ありません。そのうえで天頂ミラーにつけたアイピースを覗きます。望遠鏡を振り回すのは同じ要領です。
土星の見つけ方【フォーマルハウトの上でポツンと1等星】
土星はすこし暗めの1等星です。木星ほど目立つ星ではありませんがそれでも星座アプリで探すとすぐに見つかります。
2025年は土星の近くに1等星はありません。天頂までは昇りません。南のフォーマルハウトを探して顔を上にあげて目立つ星が土星です。
火星の見つけ方【とにかく赤い1等星】
火星は2年に一度の接近時に観測しましょう。赤い1等星なのですぐわかります。色でわかります。
惑星を観測する【視野の真ん中で見る】

観測できる惑星は水星、金星、火星、木星、土星の5個あります。そのうち観測がしやすいのは木星と土星になります。とくに土星は不思議なリングを持った人気の惑星です。

土星は見ごたえありますよ!
木星と土星は天頂近くまで高度があがります。できるだけ高く昇ってから観測しましょう。高度が低いと大気の影響が受けやすく見え方が悪くなります。
地球の内惑星である金星と水星は日没直後か日昇前が観測時間になります。シャープに見えません。三日月のようにに満ち欠けを観測するだけです。
倍率の計算方法:望遠鏡の焦点距離÷接眼レンズの焦点距離=倍率
【例】焦点距離650ミリ÷接眼レンズ10ミリ=65倍
●火星は2年に1度地球に接近した時だけ観測できます
土星の環を観測。初心者でも必ず見えます!

星座アプリで土星を見つけてください。1等星以上の光度はあるので見つけるのは難しくないでしょう。ただし惑星はシーズンがあるので1年中観測できるわけではありません。
夕方から夜半にかけて土星があるのは9月から1月くらいです。(2025年の時点では)
土星の導入【鈍い光の一等星】
明るいとはいえ月にくらべると光度、大きさが劣ります。まず覗き穴ファインダーに土星を入れましょう。望遠鏡のクランプねじを緩めて鏡筒を自由に動かせるようにしてください。
覗き穴ファインダーの直線方向に土星を持ってくれば導入できます。だいたいの感じで向ければ導入できます。十字線の真ん中に追い込んでください。
土星を観測する【カッシーニの空隙に挑戦】
カッシーニの空隙を見るには8センチ以上の望遠鏡が必要です。視力も関係します。さらに土星の傾きも大きくないと見えずらいです。2024年は傾きが少ないのですが、これからしばらくは観測しずらい期間です。

環を使ってピントを合わせましょう。いちばんしっかり見えるところがジャスピンです。
大気の条件がよければ口径8センチくらいからカッシーニの空隙と呼ばれる、リング面にあるスリットも見えます。本体にも薄いですが縞模様が感じられると思います。
この縞模様は非常に薄くラインとしては見えませんがなんとなく暗くなっているのはわかります。みかけの大きさが小さいので高倍率が必要です。100倍は欲しいところです。
●ラプトル60でカッシーニの空隙が見えるという話はよく聞きます。環が大きく開くと見えると思います。
木星の縞模様を観測する【150倍だとかなり見ごたえあります】
大きな見かけの惑星です。小さな望遠鏡でもなかなかよく見えます。100倍あれば変化にとんだ表面の模様を楽しめます。ガリレオ衛星でピントを合わせましょう。

木星はかなり明るくて目立つ星です。木星が出ているときはいちばん明るい星がそうだと思います。要領は土星と同じですが明るいので狙いがつけやすく簡単でしょう。
低倍率では4個のガリレオ衛星が見えます。50倍以上になってくると縞模様もはっきりします。
木星は明るいため低倍率では表面の模様がわかりにくいので高倍率にして表面を観測するようにしましょう。
まぶしすぎると表面の濃淡がわかりずらいのです。縞模様は2本は見えます。口径が8センチ以上あると2本以上の縞模様とそれが少し不規則に波打っているところまで観測できます。

小口径でも表面観察が楽しめる惑星です!
DSO(銀河、星雲、星団)を観測する【見つけやすい天体を紹介】
ほとんど暗い天体なので月ぼ光や街灯や室内灯の影響をうけます。空の明るい場所では見るのが難しいので山や人工光が少ないところのほうが良く見えます。口径6センチでメシエ天体110個のほとんどは観測可能ですがとても暗いので微動装置でゆっくり動かしたほうが見つけやすいです。

天体観測の対象としては圧倒的な数はありますが見え方がショボいのがDSO(銀河、星雲、星団)です。手動で導入するには技術も必要です。
あるていど望遠鏡を使いこなせるようになってから挑戦したほうが成功率も高いですよ。代表的なDSO(銀河、星雲、星団)のいくつかを紹介します。
オリオン星雲を観測する【M42散光星雲】
都会でも間違いなく見ることのできるDSO(銀河、星雲、星団)です。満月でも見えます。半透明の光が蝶々の姿で広がっています。

あらかじめお伝えしますが、画像のようには見えません。もっと暗くて薄くてショボいです。
それでもすべてのDSO(銀河、星雲、星団)のなかで最もよく見えます。
自分の目で見ると感動できると思います。
導入も比較的に容易です。まずはオリオン座を見つけてください。目印の3つ星はオリオンのベルトになります。
ベルトの下に少し暗い小さな三ッ星があります。腰にぶら下げた短剣に見立てたりします。
この小三ツ星の真ん中にオリオン星雲(M42)があります。3センチの双眼鏡でも見ることのできる星雲です。
望遠鏡を使えば薄く半透明な光芒が蝶のように広がった形と微妙な濃淡も観測できます。写真とは違いますが宇宙にはこのようなものがあることを実感してください。
アンドロメダ銀河(M31系外銀河)巨大銀河
明るいとはいえボンヤリとした光の塊なので慣れるまで大変だと思います。しかし光りの大きさは満月くらいはあります。(空の条件で変わりますが)

満月の4個分ほどある巨大な大きさの銀河です。
眼視観測では中心部の光っているところが見えるだけです。渦巻きも光の濃淡もわかりません。
DSO(銀河、星雲、星団)の中ではオリオン星雲についで明るくはっきり見える天体です。
導入はオリオン星雲よりも難易度が高いです。アンドロメダ座を探してください。アンドロメダ座は4個の星が少し曲がりながら並んだ星座です。
先頭から3個目の星が目印です。星名はミラクです。ミラクから北のほうにいきます。アンドロメダ座の2番目の星とミラクの距離がほぼ同じです。北に同じくらい動かして低倍率で掃天します。
●地球のいる天の川銀河から220万光年のところにある銀河です。光の速度で走っても220万年かかるのです。そんな遠い天体を自分の目で見ることができるのが天体望遠鏡です。
さそり座M4(球状星団)明るくないですが見つけやすい

5.6等級ありますが球状星団の中ではまばらな感じがします。
位置がさそり座の主星アンタレスのすぐ近くにあり探しやすい星団です。
それでも薄いひかり方ですから見逃さないようにしてください。
35倍にして視野にアンタレスを入れてほんの少し右に振ると入ります。暗いので視野のど真ん中でも見つけづらいです。ボンヤリとしたほんとに暗いボール状の光芒です。
慣れるまでが大変なDSO(銀河、星雲、星団)の観測
M4を8センチの双眼鏡でみつけるのに3時間はかかりました。ボンヤリと半透明の薄く光る物体です。いちど見つけたら5センチ10倍の双眼鏡で十分わかります。
光りかたのイメージを掴むまでは苦労する思います。見えるか見えないかの微妙な存在がDSO(銀河、星雲、星団)です。
DSO(銀河、星雲、星団)を眼視観測するときはこちらの記事です。
●DSO(銀河、星雲、星団)は自分で見つけることが達成感です。なんとか見出したらそれだけでテンションあがるかもです。観測地の条件が良ければ口径6センチでもかなりの天体は観測可能です。
天体観測のまとめ【少年に帰って好奇心を取り戻そう】
ニュートン式反射望遠鏡について【電子観望むけ】

ニュートン式反射望遠鏡は横から覗いて観測するスタイルです。操作には若干慣れが必要です。
光軸調整や大気順応など手間のかかる望遠鏡です。
少し高額になりますが反射式でもマクストフカセグレインは屈折式に負けない扱いやすさを持っています。
マクストフカセグレイン式望遠鏡の説明記事です。上級者になっても愛用できる望遠鏡です。
反射望遠鏡の光軸調整【屈折式には不要】

反射望遠鏡は屈折式に比べて取り扱いが面倒です。光軸調整が必要です。
初心者用の反射望遠鏡は意外とずれにくい構造になっていますが、そのうちずれるので光軸調整は必要なものだと諦めてください。
たいして時間はかかりません。ただし工具が必要です。レーザーコリメーターがあれば早くすみます。なれたら5分もかかりません。

SVBONY SV120コリメーター 光軸修正アイピース 光軸調整用 ニュートン式望遠鏡アライメント用 1.25インチ 7段階の輝度調整 2 インチ アダプター付き
光軸調整の詳細の記事はこちらです
ニュートン式反射望遠鏡は使い方に癖があります!

屈折式と違ってニュートン式反射望遠鏡は横から覗いて観測します。目標天体を顔の正面にはできません。
導入するときにかなり戸惑うことになります。導入にはファインダーかレッドドットポインターを使いこなす必要があります。
しっかりと合わせておくようにしましょう。それ以外は屈折式と同じ要領です。ピント合わせも日周運動の追尾も同じように、こなしてください。望遠鏡に触れてはいけないのも同じです。
●ニュートン式はファインダーを正確に合わせてください!
夜露の備え【暖かい室内から寒い屋外は注意】
反射望遠鏡だけではありません。屈折式望遠鏡でも同じです。夜露対策はしておいた方がよいでしょう。とくに夏の湿度の高いときや山間部のように寒暖差が大きいところはすぐに夜露が降りてきます。
あらかじめニュートン式反射望遠鏡は斜鏡に使い捨てカイロの小を貼り付けます。屈折式は対物レンズのあたりに使い捨てカイロの標準サイズを貼っておきましょう。
反射望遠鏡の主鏡は鏡筒がフード代わりになっているので夜露が降りにくいはずです。もし夜露にやられたらアウトです。あきらめて帰ったほうがいいと思います。
●ファインダーは夜露がすぐにつきます。手動導入のときは必ず対策しましょう。
電子観望に興味がある方はこちらの記事です。
天体の種類から選ぶ望遠鏡の記事はこちらです。
M4球状星団を双眼鏡でさがした苦労話です
さそり座の主星アンタレスのすぐ近くに球状星団M4があります。光度は5.6等級でDSO(銀河、星雲、星団)のなかではそこそこ明るい部類に入ります。
8センチの双眼鏡をつかって初めてDSO(銀河、星雲、星団)を観測する対象にM4を選びました。光度もありますがなんといっても探しやすい位置にある天体だからです。
アンタレスは1等星ですぐに見つけることができる非常に目立つ星です。赤いアンタレスのすぐそばにある球状星団です。
しかも高度も双眼鏡で探すのに絶好の高さです。簡単に見つかるだろうと楽観的に探し始めたのですが見つかりません。
アンタレスを基準にして検討をつけて双眼鏡を振り回しましたがどうしても見つかりません。たぶん2時間くらいは掃天していたと思います。
結局、当日は見つけることができませんでした。その翌日だったか、とにかく別の日になんとか見つけることができました。
たぶんみつけるまでに延べ3時間は費やしたと思います。5.6等級でも恒星の見え方とは全く別物です。
はかなく、頼りなく、ぼんやりしている光芒を認識できなかったのです。おそらく何度も双眼鏡の視野の中に入っていたと思います。頭の中でかってにM4のイメージを作り上げていたのでしょう。
DSO(銀河、星雲、星団)を見つけるにはこの自分が作り上げたイメージを捨て去ることが必要です。いちど自分で見つけて経験を積むと次からは比較的簡単に見つけられると思います。
見えたからといって凄い構造が判るわけではありませんが、自分で探し出すとなにか嬉しいものがあります。いて座やさそり座にはDSO(銀河、星雲、星団)が集中しています。
特に球状星団と散光星雲が多くあります。高さ的にも望遠鏡で探しやすいところにあります。夏の夜に虫と闘いながらゆっくり探しましょう。
見つけると達成感があります。
あえて眼視観測で挑戦してみるのも面白いものです。









100倍近くになると日周運動がかなり気になります。微動装置で追いかけても像が落ち着くまで数秒かかります。高倍率で観測するときはこの問題が必ず出てきます。200倍くらいになると自動追尾がないと観測に集中するのが難しくなります。