おすすめ望遠鏡の超解説!【P130VIRTUOSO GTiの参考】実使用レビュー

おすすめ望遠鏡の超解説!

AzgteP130は 現在の初心者向け反射望遠鏡P130VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)と同じ鏡筒同じ機能になります。とくに鏡筒部分は同一品です。架台にあたるAzgteは現商品ではAzgtiにあたります。この記事はニュートン反射P130を使ってDSO(銀河、星雲、星団)の電子観望に興味のある方向けの記事になります。

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初心者用反射望遠鏡スカイウォッチャーAzgteP130Nの説明

おすすめしているskywatcher社(スカイウォッチャー)の反射望遠鏡AzgteP130Nの詳細を説明しています。この望遠鏡は現在廃盤になっています。後継機のP130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)が同じ鏡筒同じ機能なので参考にしてください。またAzgti経緯台についてもほぼ同じ機能と言えます。

すでに廃盤になっていますがAzgteP130Nに使用されている鏡筒は同社のP130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)と同じものだと思われます

初心者向けに作られたコストと性能をうまくバランスさせた商品です。反射望遠鏡に興味のある方は参考にしてください。

購入後すぐに使えて性能もいいし取り扱いも簡単です!

この望遠鏡の最大の魅力は130ミリの光学性能を6万ほどで手にできるということにつきます。暗いDSO(銀河、星雲、星団)や土星、木星の詳細が手ごろに楽しめます。望遠鏡は口径が大きくなるほど見えるものが違ってきます。てまひまかければ宇宙のすごい姿を自分の目で確認できますよ!

AzgteP130Nの使い方の説明(後継機P130 VIRTUOSO GTiにつながります)

私はAzgteP130Nを使用しています。すでに廃盤になっています。後継機は鏡筒が同じP130 VIRTUOSO GTiヴィルトオーソになります。付属品も同じです。

または BKP130+AZ-Go2も後継機と言えます。こちらは鏡筒のグレードはあがっています。一般的な観測には BKP130+AZ-Go2のほうが無難でしょう。電子観望であればP130 VIRTUOSO GTiヴィルトオーソのほうが向いていると思います。

  • ニュートン式反射望遠鏡・口径130ミリ焦点距離650ミリF5
  • 経緯台式、自動導入・自動追尾機能付き単三乾電池8本使用、コントローラーはご自身のスマホかタブレットになります。アプリをダウンロードすると望遠鏡が操作できるようになります。後継機のP130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)は卓上式で同じ機能を持っています。
  • 三脚、接眼レンズが標準付属になっており到着後すぐに使用できます。後継機であるP130 VIRTUOSO GTiは卓上式で架台が違いますがその他は同じです。
  • 値段も6万円弱でかなりお値打ちです

P130ニュートン式反射望遠鏡は初心者が大口径を安価に購入できる選択肢です。光学性能から考えると非常に魅力的な商品ですがニュートン反射ということでハードルはあります。

外観の説明【AzgteP130n】VIRTUOSO GTiと同じ鏡筒です

P130 VIRTUOSO GTiヴィルトゥオーゾは同じP130n鏡筒を使用しています。鏡筒部の機械性能と光学性能に関しては同じです。

外観です。標準仕様はレッドドットファインダーです。

三脚はいちばん短い状態です。電子観望の時はこの状態で使用しています。

眼視だと接眼部が低いので三脚を伸ばして使用します。

床からの高さは三脚が接続されているネジまで62センチです。脚を伸ばすと最大110センチにできます。伸ばすと振動の影響は受けやすくなります。

開き止めの皿もあり必要最低限の機能はあります。上と下に白い頭が付いた黒い棒状のものがピラーです。

これがあるおかげで望遠鏡が三脚に当たりません。天頂も見ることは可能です。望遠鏡本体と接眼部につけるキャップもあります。造りも仕上げも、それほど上質ではありませんが使用上は充分だと思います

正面からです。鏡筒の奥に見えるのが130ミリの主鏡です。口径の大きさがこの望遠鏡の最大の魅力です。

DSO(銀河、星雲、星団)の電子観望には威力を発揮します。

主鏡は放物面鏡を使用しています。光学基本性能で最も大事な部分です。

接眼部はアメリカンサイズ専用です。2インチのアイピースは使用できません。通常ではアメリカンサイズしか使用しないと思いますから問題ありません。

撮影時に接眼部は少し繰り出しています。接眼部は樹脂製です。重い一眼レフカメラは取り付け出来ないでしょう。荷重に耐えられない造りです。CMOSカメラは大丈夫です。CMOSカメラでも冷却式の重いのは無理でしょう。

接眼部はハンドルを動かすと接眼筒が少しふらつきますが日常の仕様では問題ありません手前の三本足がスパイダーといわれるもので斜鏡を支えています。

光軸が狂いにくい初心者向けの構造になっています!

この部分が樹脂製で鏡筒の前部と一体成型になっています。斜鏡の中心位置は固定になっています。狂いにくい構造で調整が不要としています。

スパイダーの構造は初心者に扱いやすく配慮されています

上級者用のスパイダーは薄い金属の4本脚が主流です。脚の厚みが薄いほうが見え味が良くなります。p130は樹脂の一体成型にすることでコストダウンと光軸の狂いを少なくしています。

思い切ったコストダウンですが確かに扱いやすく調整は3点ネジでする斜鏡の傾きだけになっています。初心者に優しい構造です。

高精度の天体写真は別にして通常の楽しみ方であればまったく問題ありません。眼視観測で土星や木星を見ても明るく非常にシャープが見え味で応えてくれます。

ニュートン式反射望遠鏡は自分で性能を管理する望遠鏡です!

自宅でそっと運ぶくらいだと光軸が狂うことはありません。しかし光軸はいつかは必ず狂います。そのときは自分で光軸調整をします。

反射望遠鏡の光軸調整【初心者向け】←光軸調整の詳細はこちらの記事を参考にしてください。そんなに難しい作業ではありません。

レッドドットポインター【標準付属品です】

標準付属になっているレッドドットポインターです。台座がファインダーの標準的なアリガタアリミゾで脱着する仕様です。

光学レンズは入っていません。

前のほうにフィルムがありそこに光点が投影します。

拡大なしの等倍での使用です。

ボタン電池がついてます。

ONにするとフィルムに赤い点が映り視野の中に出てきます。赤点に目標を合わせて使用します。1等星なら問題ないですが2等星は見づらいです。

空の開けたところであれば、どこかに1等星がありますから問題ないと思いますが、ベランダで使用するときは庇や手すりが邪魔して、アライメント星に2等星を使う時には苦労します。

それでも基本的に自動導入のアライメント時にしか使用しないので実用上は問題ないでしょう。ただしファインダーのように見えづらい暗い天体を捉えて導入することは不向きです。

自動導入のアライメントには充分ですが、手動で天体の導入の補助で使うのは対象がかなり限られると思います。フィルム越しに星を見るので1等星以上でないと見えないです。

光学ファインダー【オプションです】

こちらは5センチ9倍の光学ファインダーです。視力に自信のない方、空が光害で2等星でも見つけづらい方はこちらを別購入してください。

アライメントにしか使わないので口径は3センチでも充分です。

台座が共通のアリガタ台座なので台座ごと交換になります。【ファインダーを差し込んだ白いやつね】

小さな口径でも肉眼よりもはるかに暗い光を見ることができます。オプションパーツで探してください。必ず台座つきで注文してください。反射望遠鏡につけるのは正立式のほうが見やすいです。

オリオン星雲やアンドロメダ銀河くらいならファインダーで探して導入する方が手っ取り早いです。それ以外のDSO(銀河、星雲、星団)は自動導入が楽です。ていうか手動ではまず無理ですよ!


スカイウォッチャー 正立ファインダー 6倍 30mm 直角プリズム ファインダー脚 天体望遠鏡 Sky-Watcher SkyWatcher

大気順応と反射鏡につくホコリ

ニュートン反射は筒先が開いたがらんどうなので筒内気流が発生しやすい構造です。冬季に室内から室外に持ち出すと温度の変化に反応して気流が発生します。

そのため30分~放置して気流が収まるのを待ちます。すぐに観測に取り掛かれないことがあります。

主鏡も大気にさらされている状態のためけっこうホコリが付着したりします。目で見ても汚れているなと思うことがあります。程度によって水洗いする必要があります。

光軸調整、大気順応、経年劣化とネガティブだらけの望遠鏡ですが、とにかく口径が大きいほうが望遠鏡は良く見えると信じて使うのみです。

架台Azgte【自動導入自動追尾機能付き】

この架台は単体販売されているAzgti経緯台と基本機能は同じです。また現在販売されている、ほかの自動導入の経緯台についても近い構造なので参考にしてください。

架台のAzgteです。鏡筒とはアリガタで接続されています。

自動導入と自動追尾の機能が付属されています。搭載重量は5キロです。おそらく130ミリの鏡筒がギリだと思います。

電子観望はこれがないとできません。非常に便利な機能です。

鏡筒を上下に動かすのは可能ですが水平回転は不可能です。動きますがスムーズには動きません。がたつきながら動くので導入作業には使えません。

だいたいの方向に動かしたらクランプを締めてアプリ操作で動かします。手動で操作はできないと思ってください。アプリで動かすものと割り切ってもらえばまったく問題ありません。

架台を真上から見ています。丸い気泡管があります。水平レベルをここで合わせます。

合わせ方は脚の長さを調節します。または足の下にベニヤのような薄い板状の物を差し込んで調節します。厚みの違うものを用意しましょう。

アバウトな心出しですが、できるだけきちんと合わせましょう。きちんと水平回転していることが導入、追尾の前提になります。

後継機であるP130 VIRTUOSO GTiは自動導入、自動追尾は同じです。ただし手動操作をしても位置情報が維持できています。高さがないので眼視観測するときは台に載せる必要があります。

自動導入経緯台のアライメントのやり方←アライメントについてはこちらの記事を参考にしてください。

自動導入経緯台の電池はこちらがおススメ!

自動導入経緯台に使う乾電池は消耗品です。このエネループ単三8本セットがお得です。単四4本とチャージャーもついてます。

アリガタ 鏡筒と架台の接続部

本体についている緑のレールがアリガタです。

アルミ製です。これを架台に嵌めて接続します。

ワンタッチでできます。

アリガタの長さが限られているのでスライドさせてバランスのとれる幅はそれほどありません。接眼部に重いものを載せるとバランスがとりづらくなります。

アリガタを使って正確にバランスを取る

アリガタをスライドさせると鏡筒のバランスが取れます。

左の状態で上下クランプを緩めても鏡筒は静止しています。

CMOSカメラを取り付けた状態でバランスを合わせています。

角度は天体の位置を想定して、だいたいの角度に傾けてバランスが合うようにします。バランスが悪いと駆動モーターに負担がかかり精度に影響します。鏡筒が水平状態でバランスを取らないでください。

P130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)は架台が卓上式です。形状の違いだけでなく水平回転と上下回転を手動でしても位置情報が残るようになっています。

そのため手動操作で導入しても、そのあと自動追尾してくれます。バランスのとり方は同じです。

P130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)の低い架台は三脚よりも振動に強く電子観望に最適化されています。眼視観測では位置が低すぎて扱いづらいです。かさ上げ必要です。

自動導入と自動追尾の性能について

望遠鏡を動かすにはSynScanアプリを使用します。このアプリをスマホにダウンロードして動かします。スマホはコントローラーになるのでメールは使えなくなります。電話にお通話はできます。

自動導入にはアライメントの必要があります。SynScanアプリにあるいくつかのアライメントを選択して望遠鏡に自分の現在位置を記憶させると当日、観測ができる天体を画面をポチるだけで導入できます。

この機能のおかげで暗くて見えない天体を次々に導入して観測できます。手動でDSO(銀河、星雲、星団)の導入は初心者には不可能です。私はオリオン星雲くらいしかできません。

195倍で土星を観測すると数分でセンターから外れます。追尾性能はその程度です。しかし眼視観測であれば十分ですよ。ゆっくり土星の環を堪能できます。電子観望でも実用十分の性能だと思います。

電子観望でAzgte【Azgti】の導入精度を評価する

望遠鏡の焦点距離によって導入精度は変わります。650ミリの焦点距離だと導入精度を上げるには設置を正確にする必要があります。

水平を正確に出してアライメントをすればかなりの精度で導入できます。CMOSカメラはuranu-cであれば画面から大きく外すことは少ないでしょう。

接眼レンズ(アイピース)標準付属品

標準的なアメリカンサイズの接眼レンズ(アイピース)です。同じアメリカンサイズであれば互換性があります。焦点距離を変えて倍率を変更できます。

付属の接眼レンズ2個です。

左が10ミリで65倍になります。

右は25ミリで26倍です。

導入時は25ミリを使っています。

倍率が低いと視野が広くなるので目標の導入がしやすいからです。けっこう安っぽい造りですが、よく見えると思います。

木星のように明るい天体はどうしてもハレーションやゴーストが出ますが高い接眼レンズでも出ることは出ますから。

主鏡の焦点距離÷アイピースの焦点距離=倍率です

高倍率が65倍では惑星観測は力不足です。5ミリくらいの接眼レンズを別途購入することをおすすめします。

私は4ミリを購入しました。163倍になりますがシャープに見えてます。土星木星はもっぱらこちらを愛用しています。

DSOのオリオン星雲、アンドロメダ銀河は26倍か65倍ですね。

バローレンズを購入しても倍率が稼げます。3倍バローがおすすめです。195倍にしても実用に耐えられる性能の望遠鏡です。

主鏡の調整は簡単ではありません

ニュートン式反射望遠鏡でいちばん大事な主鏡は放物面鏡になっています。195倍の高倍率でも像が崩れることはありません。

主鏡側からの画像です。

本来は主鏡の傾きを調整するネジがあるはずですがありません。

赤字で書き込んだネジが4個あります。

それを緩めて調整します。

これはけっこう面倒です。調整不要という判断で設計されているようです。ふだんの光軸調整は斜鏡側だけで合わせることになります。

実際のところ触らないほうがいいと思います。この望遠鏡は完璧に光軸を合わせ切るのは難しいでしょう。しかし一般的な使い方では問題ありません。惑星や月も十分楽しめます。

望遠鏡は大口径が正義なのです!

細かく説明しましたが基本的に初心者が扱いやすいように設計されている望遠鏡です。余分な調整をしないでも、そこそこの性能で楽しめると思います。

高度の天体写真になると厳しいものがあると思いますが、軽い電子観望なら手軽に楽しめる望遠鏡です。

反射望遠鏡は初心者に難しいイメージがあると思いますが必要な調整は斜鏡の傾きくらいです。誰でもすぐに慣れて使える望遠鏡になっています。

とりあえず大口径をお安く手に入れて楽しめる望遠鏡です。口径が大きいと暗い天体を見るのに有利です。DSO(銀河、星雲、星団)を電子観望するにはうってつけです。

まとめ

光学製品は一生ものといったイメージを持たないでください。この望遠鏡は非常に優れた性能と機能を持っていますが耐久性は未知数です。

そんなに頑丈な造りには見えません。数年の使用で元をとるつもりで購入してください。

この望遠鏡で天体観測にはまって上級者にステップアップする。そんな性格の望遠鏡だと思います。

もっとも重要な主鏡は放物面鏡になっています。月や惑星の観測に不足はありません。

望遠鏡は口径が性能を決めます。とくに集光力は口径の大きさで決まります。暗い天体であるDSO(銀河、星雲、星団)を電子観望するには大きな口径があるほうが有利です。80ミリのF5アクロマートと比較すると歴然と差が出ます。

130ミリあればメシエ天体だけでなくNGCの暗い銀河もけっこう電子観望できます。

土星の環はもちろん月のクレーター、木星の表面観測にも強い望遠鏡です。

高倍率で見る月のクレーター、土星の環、木星の表面はしびれます!

ただし眼視でDSO(銀河、星雲、星団)は見えたとしてもなんとか存在がわかる程度です。天体写真で見るような天体が持つ不思議な姿を見ることはできません。それを見るには電子観望してください。

後継機のP130 VIRTUOSO GTi(ヴィルトオーソ)も口径の大きさから考えるとコスパが非常に優れた望遠鏡です。

  • 天体観測と電子観望のスタートにぴったりな望遠鏡です!
  • 195倍にして土星を観測すると自動追尾のありがたさが身に沁みます。
  • 視野の中心に土星を持っていきますが、ほとんどぶれることはありません。じっくりと土星の環を観察することができます。
  • DSO(銀河、星雲、星団)は自動導入で効率よく観測できます。

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天体望遠鏡の選び方・おとな編←大人の望遠鏡の選び方の記事はこちらです。

望遠鏡の選び方・経緯台vs赤道儀←こちらの記事も参考にしてください。

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