uranus-cで秋のベランダ天体観測、NGC銀河をやっつける!

NGC253ちょうこくしつ座の系外銀河
uranu-cで秋のベランダ天体観測

ひさしぶりに電子観望ができたので報告です。ベランダからなので秋のメインターゲットのアンドロメダ銀河や三角座M33は庇が邪魔で観測できません。地味なNGC銀河はたくさんあるので手あたりしだい攻略しました。ほとんど地味な銀河ですが、たくさん見れて楽しかったです。

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2024年9月30日ベランダ天文台が稼働しました!

この日は遠征に行くつもりでした。ところが夕方になっても雲が多くて断念しました。ここのところ雨は降らないのですが天体観測ができない日が続いています。

20時頃に空を見ると雲が少なくなって星が見えています。夜空といっても白っぽい感じがして大気の条件は良くなかったのですが土星でも見ようとベランダ天文台の稼働です。

ベランダ天文台の本日の機材紹介

望遠鏡はベランダ天文台の主力機です。これしかないのですが・・

ちなみにスカイウォッチャー製です。安定のmade in Chinaですね。ただしこの機種は廃盤ですから。

ニュートン式反射望遠鏡口径130ミリ焦点距離650ミリ(F5)自動導入自動追尾式経緯台
倍率65×・26×単三乾電池8本で駆動(電池は別売り)レッドドットファインダー付属
極限等級12.4等集光力345倍アリガタ接続

CMOSカメラはuranus-cを使いました。ひさしぶりの天体観測で導入に自信がなかったのです。正解でした。相変わらずの安定しない導入精度を楽しめました。

品名uranus-c
CMOSセンサーSony IMX585(カラー)
センサーサイズ 1/1.2型(11.2×6.3mm)
解像度3856×2186(840万画素)
ピクセルサイズ 2.9μm

土星を眼視観測して薄くなった環を見る

アライメントはSynScanPROアプリのブライトスターアライメントです。はじめに北を設定しなくて済むというだけの理由でいつも使っています。

アライメント星はアプリが指定する星を選ばなくてはいけません。1等星の候補がいくつかあがるはずがこの日は土星しか出てきませんでした。こんなこともあるのですね。

ふたつ目のアライメント星は候補がたくさん出てくる中でいて座のNUNKI 2等星を選びました。

アライメントはひとつ目は自分で望遠鏡を操作して導入しますがふたつ目は自動で向かってくれます。

お約束でけっこう離れていました。9倍のファインダーには入っていました。自分で視野の真ん中に運びアライメント終了です。

薄い環の土星も珍しいのですが正直微妙です。

来年は15年にいちどある土星の環が消失する年です。すでに環の角度は薄く楕円状には見えません。

低倍率だと棒状に見えます。土星が串団子のようです。環がはっきり見えるほうがカッコいいですね。

それでも貴重な姿なので一生懸命、自分の目で観測しました。

倍率は325倍です。適正倍率をはるかに超えていますが問題ありません。

少し暗く感じますが大きくなって見やすいです。大気の揺らぎがないと細くなった環の内側にある隙間も見えてきます。さすがにカッシーニの空隙はわかりません。

それとこの倍率で見ると土星の本体が球体に感じます。そこに薄い縞があるようなないようなでした。

接眼レンズ4ミリサマーキャンペーンで800円の安物
バローレンズ2×SVボニー製これも安物2000円くらいかな

この組み合わせをニュートン反射13センチ650ミリにつけて観測です。325倍でも自動追尾機能があると観測可能です。便利ですね~

電子観望でNGC銀河をやっつけることにしました

狙う秋空にメシエ天体はありません。しかしメジャーな星雲があります。ご存じ、らせん星雲NGC7293です。

この星雲は天体写真でよく見るテーマです。大きくて色鮮やかで形がらせん状の美しい写真をよく見かけます。

わたしも何度か電子観望した経験があります。とても薄い星雲のため住宅街のベランダからでは姿をとらえきることが難しい星雲です。

NGC7293らせん星雲【あっさり撃沈】

どうにか探し出すことはできましたがまともに形が浮かびません。以前に見たときよりもダメでした。

露出を8秒にしてゲインは600以上にしてヒストグラムをいじりまくりましたが保存するレベルまでいきませんでした。

高度の低い天体はRGBの波長が揃わないので難しいです。大気も良くないので諦めました。

NGC7314みなみのうお座系外星雲

露出時間4.0秒
ゲイン553
スタック枚数58枚

11等級で暗くて見つけるのに苦労しました。らせん星雲も導入に苦しみました。どうも本日の導入精度は良くない気配でした。

導入ずれを把握して乗り切るしかありません。

よく見ると銀河の渦巻きが見えているような気がしませんか?

背景の夜空が緑っぽいのが気になりますが渦巻きが見えたので良しです。NGC銀河はこの程度の見え方が多いので文句を言っても仕方ありません。

高度が低くて人工光の影響を受けやすい中でここまで見えたら満足です。見えたらいいのです!

NGC150ちょうこくしつ座系外銀河

露出時間8.0秒
ゲイン553
スタック枚数55枚

どうゆうわけか導入したらど真ん中に来ていました。ざらついたスタック前の画面でもすぐにわかりました。

この前のNGC7314がかなり外れていたのに意味がわかりません。

画面を拡大しています。薄くてわかりづらいのですが渦巻きが見えます。正面から渦が見える銀河はいいですね、そそられます。

もうすこしはっきりと構造が見たかったので悪戦苦闘しましたが限界でした。

露出を4秒から8秒に伸ばして電子観望しました。倍にするとさすがに見え方が良くなりました。

NGC247くじら座系外銀河【暗いがかなり大きい銀河】】

露出時間8.0秒
ゲイン553
スタック枚数37枚

かなり大きい見かけの銀河ですがとにかく暗くてわかりません。

スタック前の画面では認識できませんでしたがNGC150がど真ん中に捉えていたのでとりあえず露出時間を2秒にしてどうにか確認ができました。

渦巻き銀河なのですがそこまではわかりません。とにかく写ってくれただけで充分です。

画面に入っていることを信じて露出時間を伸ばしてください。もっとはっきりと構造が見たくなる銀河です。

NGC157くじら座系外銀河

露出時間4.0秒
ゲイン610
スタック枚数95枚

この銀河は高度が少し高くなります。そのぶん人口光の影響が少なくなると思いゲインを610にしてみました。

高度が低いと街の灯りを拾いヒストグラムで調整が難しくなります。思っていた通りこれまでよりはっきりと写るようになりました。

けっこう渦巻きが良く見えます。S字形に腕が巻いているのがわかるので嬉しくなります。

NGCでもこれくらい見えるとやりがいでます。これも導入は正確でした。azgte経緯台は気分屋です。

NGC309くじら座系外銀河

露出時間4.0秒
ゲイン610
スタック枚数74枚

こんかいも導入は順調でした。けっこう暗い銀河ですがuranu-cだと画面が滑らかなので見つけやすいです。

もう少ししっかり写ってくれると嬉しいのですが。この銀河の画像を調べてみるといい形しています。

山の暗い空で再挑戦したくなりますが私の場合は質より量なのでこれでオッケーです。

NGC488うお座系外銀河

露出時間4.0秒
ゲイン610
スタック枚数61枚

画面の右上で中心がしっかりした光で周りが滲んだ天体がNGC488です。

この画面には系外銀河がかなり映り込んでいます。画面の左半分だけで10個くらいは見つけられます。

滲んだ光のシミは銀河だと思います。存在がわかるだけで形まではわかりません。

それでも宇宙のとてつもない大きさをを感じます。もっとはっきり見たくなります。

NGC474うお座系外銀河

露出時間4.0秒
ゲイン610
スタック枚数88枚

中央の少し左にあってぼんやりと見えるのがNGC474です。この銀河はレンズ状銀河になってました。

画像で見るとかなり特異な形状をしています。もっとしっかり見たくなります。

小さな望遠鏡では無理なのかな?露出を8秒にしてもっとちゃんと見ればよかった・・・

この銀河あたりから導入が変になってきたように思います。それでもアライメントのやり直しはしません。

ベランダ天文台は面倒なことはしません。適当に望遠鏡を振り回して銀河を見つける主義です。

もちろん無駄な手間ばかりかかる観測方法なのでおすすめはできません。

NGC488うお座系外銀河

露出時間4.0秒
ゲイン610
スタック枚数61枚

かなり高度があがりました。庇が邪魔になるのでベランダ天文台はそろそろ観測範囲の限界です。

この銀河は楕円に見えますが画像では正面から見た丸い形の銀河です。

実際と見え方に差があります。このあたりに来ると疲れてかなり雑な電子観望になってます。

実際には保存しなかった銀河がほかにもあるのでアップしたのはそこそこ見栄えの良い銀河です。

NGC253ちょうこくしつ座系外銀河【大物NGC登場】

露出時間4.0秒
ゲイン610
スタック枚数76枚

この時期になると毎年みているNGCとは思えない巨大銀河です。ベランダから見えるのがまた嬉しい。

棒渦巻きが見えてるだけではなくモコモコもはっきり見えます。

メシエの代表的な銀河と比較しても遜色ないですね。これだけ見えると何度でも見たくなります。

見ごたえのある銀河ですが導入には手間取りました。アライメントはこまめにやるほうがいいですよ。

室内でパソコン画面を見ているだけなので空の状況はよくわからないのですが開始直後よりかなり良くなってきたようです。

途中で雲に邪魔されることもなかったですし画像に靄が出ることもありませんでした。

この画像はuranus-cの全画角です。こんな感じで見えます。大きさでは特別巨大ではないですが明るいですね。

おかげで構造、詳細が見えるのがいいです。スタック枚数104枚。

お手軽ベランダ天文台でも満足の電子観望でした

アップした画像は9点ですがこれ以外にも数点は電子観望しています。

最後にメシエ77を見て終わろうと思ったのですが導入できませんでした。

もうお腹いっぱいだったので見つけ出す執念もなくこのまま終了です。

こんやはひさしぶりにいい電子観望ができました。遠征できなかったわりには楽しめました。

口径が13センチあるとそこそこ見えます。NGC銀河にも面白いそそられる外観の銀河がたくさんあります。

掘り出し物を見つけましょう。

スカイウォッチャー New BKB130+AZ-Go2 自動導入式経緯台 ※自動導入・自動追尾 スマホアダプター付スマートフォンで撮影 :SW1080040037N:双眼鏡と望遠鏡の店 シュミット - 通販 - Yahoo!ショッピング
放物面鏡を採用した本格的なニュートン式反射望遠鏡です。彗星や天の川に散らばる星雲や星団を低倍率で観測するのに最適です。鏡筒にはアリガタプレートが装備されていますので、同規格の他の架台でも使用可能です。
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PlayerOneUranus-Cは、IMX585センサーを搭載したCMOSカメラです。アンプグローを抑制するノンアンプグロー機能を採用しており、電視観望にも最適です。
 AZ-GTi 経緯台 三脚付