GOTODOB12ドブソニアンで遠征して電子観望した報告


ドブソニアンで遠征

2024年4月12日に自宅から40分弱の山間部まで遠征しました。そのときに電子観望したDSO(銀河、星雲。星団)のスクリーショットをアップします。画像処理はしていません。

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PlayerOneCeres-Cは、IMX224センサーを搭載したエントリークラスのガイディングカメラです。USB3.0搭載で画像の高速転送に対応しているため、通常のオートガイドに加えて、電子ファインダーやプラネタリーイメージング用途でも使用可能です。
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自宅から40分弱で人工光のない世界に到着【プチアウトドア】

とりあえず周囲には街灯や室内照明は見えません。ただしクマは出てきそうです。実際に帰宅の途中でイノシシが車の前をゆっくりと歩いていました。それも実にゆっくりとです。

クマが怖いので観測中はBluetoothスピーカーでレベッカを大音量にしてました!プチアウトドアです。

残念ながら北側は都市の明かりで少し白っぽくなっていますが南天と天頂はけっこう良い条件です。透明度はまずまずで当日は快晴でしたが途中少し薄い雲がかかっていたようです。寒いのでほとんど車内で電子観望していたせいで雲の状態は良くわかりません。

春の北天の大物銀河からNGC銀河までたくさん見ることができたので大満足です。見栄えの冴えないのは画像の保存をしませんでした。大きくて明るいDSO(銀河、星雲、星団)のいくつかをアップします。

スミマセン。ピントの合わせ方が甘かったのですが寒いので、そのまま電子観望しました。夜露対策として貼るカイロ小を斜鏡に貼りました。効果ありました。

おおくま座M81系外銀河【ボーデの銀河】6.9等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数78枚。回転する腕の部分が良く見えました。大きくて明るい美しい銀河です。なんどでも見たくなります。飽きることがありません。

1500ミリの焦点距離とuranus-cの組み合わせだと画角いっぱいになります。uranus-cの画角からみてテーマとしては画面からはみ出るアンドロメダ銀河より、迫力もありながら納まりも良いのではないでしょうか。

渦が回転しながら外に伸びていますが中心部にくらべて光が薄く、腕の形がしっかり見えると満足感があがります。真正面から回転を見るのではなく少し斜になっていながら渦を巻いているところは整った美しさに溢れているように思います。銀河の女王です。

外に広がっていく腕も一様に光っているのではなくかなりムラムラが見えます。次回は露出時間を伸ばしてもう少し詳細が見えるように工夫したいと思います。

りょうけん座M51系外銀河【親子銀河】8.4等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数78枚。真正面から見ているのですが渦巻の腕が良く見える銀河です。そこのムラムラから伴銀河に続く様子が良く出てくれました。小口径でも形状がはっきり出るのはかなり明るいからでしょうか?

銀河には色々な形状がありますが親子銀河はある程度の大きさと、この特徴的な形状で強い印象を受けます。

30センチドブソニアンで見るとかなり構造が見えてきます。腕の部分の濃淡をより詳しく見たいと思い、必ず望遠鏡を向けてしまいます。

眼視ではふたつの白い光芒が並んで見えます。つながりまでは見えませんでしたがM101と比較すると良く見える銀河の印象があります。

電子観望ではスタックをかけない0.5秒のざらついた画面でも回転する銀河の形を見ることができます。

おおぐま座M101系外銀河【回転花火銀河】7.9等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数90枚。見かけは大きい銀河ですが意外と暗く探すのに手間取ることがあります。

30センチドブソニアンとuranus-cの画角にちょうど納まる絶妙な大きさです。回転する渦の腕が一様ではなく濃淡を見せてくれます。天体観測はその日の条件よってかなり結果に違いが出るものですが、この光のムラが少しでもはっきり見えると楽しくなります。

真正面から見ているので渦の腕がなかなか出てくれません。M51よりも回転する渦の形状をしっかり捉えるのに苦労します。個人的にはこの形状が大好きでいちばんのお気に入り銀河です。

きりん座 NGC2403 系外銀河 8.9等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数58枚。NGC天体は無数と言っていいくらいの数があります。しかしメシエ天体にくらべて暗くて見かけも小さい天体が多いのですが、その中でいくつかはメシエ天体にも負けない見栄えのものがあります。

適当にNGC銀河を電子観望しているときに、これくらいの見栄えの銀河に巡り合うと儲けた気分になります。NGCも捨てたものではありませんね。

NGC2403はそのひとつでしょう。大きくて渦巻きもはっきりわかります。棒渦巻き銀河と表現されています。M81の比較的近いところにある銀河なのでM81を見たときはついでに見てください。おすすめします。

りゅう座 NGC4236 系外銀河 10.1等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数21枚。視直径は22分もある大きな銀河ですがとにかく薄くてまともに見えません。

スタック前は露出0.5秒にして画面を見ていますがヒストグラムでする画質調整がまずいと見つけるのが困難だと思います。暗くし過ぎるとまず見えません。明るいと背景に溶け込みます。微妙な調整をして画面から探し出してください。

スタック枚数が少ないのは、これ以上枚数を増やしても見栄えが上がりそうになかったからです。春は派手なDSO(銀河、星雲、星団)が大量にあるので執着しなかったのですが、大きい銀河なのでもっと時間をかけて品質をあげる挑戦も面白いのかもしれません。

露出を8秒にしてスタック枚数も増やせば多少は見えてくるかもしれませんね。

おおぐま座 M97惑星状星雲【ふくろう星雲】9.9等級

ゲイン554、露出時間2秒、スタック枚数21枚。すこし薄くてわかりずらいのですがフクロウの顔に見立てたネーミングの星雲です。

場所は北斗七星の柄杓のカップ近くです。青く見える星雲でわりと見つけやすかったような気がします。それにしても2秒露出は短かすぎますね。片っ端からNGCを攻めていたので淡白な電子観望になってました。

この星雲は惑星状星雲で天の川銀河内にあります。系外銀河とくらべるとすぐ近くにあり、大きさも比較にならない小ささです。それでも地球は愚か太陽系と比較しても恐ろしいほどの大きさを持っています。

うみへび座 M83系外銀河【南の回転花火銀河】7.5等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数65枚。

北天から一気に南天のうみへび座まで跳びました。ところが視野のど真ん中に入っていました。正直驚きの声をあげました。この日の導入精度はそれほど良くなかったので大幅に外れているものだと覚悟していたのですから。

経緯台の導入精度はよくわからないところがあります。この日のど真ん中はこの銀河M83だけでした。

棒渦巻き銀河と分類されていますが、その通りの姿をしていますね。大きさこそM101に劣りますが明るさでは勝っています。13センチの反射望遠鏡でも楽しめます。

ただし南天で高度が低い銀河ですから観測に適した期間は短いのでチャンスは逃さないようにしましょう。すぐに見えなくなります。

渦巻きの腕にある複雑な表情は小口径でも捉えることができます。

かみのけ座 M64系外銀河【黒目銀河】8.5等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数58枚。かみのけ座は地味で目立たない星座ですが、しし座やおとめ座とならんで系外銀河が集中するエリアです。

ほとんどがNGC銀河ですがメシエ銀河もかみのけ座のなかに数個あります。M64はそれほど派手な銀河ではありませんが特徴的な形をしています。眼視観測をしたことのない銀河なのでいちどアイピース越しに黒目が見えるのか挑戦したいと思っています。

かみのけ座 M85 系外銀河 9.1等級 とNGC4387系外銀河

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数50枚。右側の明るいほうがM84です。レンズ状銀河、楕円銀河と表記されています。言葉通りで渦巻きは見えません。

左に見える細長く光っている銀河はNGC4387です。このたりは銀河の密集地帯なので広角のカメラをつかうと相当数の銀河を見ることができます。

細部が見えないときは広角のCMOSカメラを使い銀河を群像で見たほうが楽しいでしょうね。

しし座 NGC2903 系外銀河 9.7等級

ゲイン554、露出時間4秒、スタック枚数60枚。この銀河もNGCにしては構造が良く見える銀河です。このくらい渦巻きを見ることができるとテンションがあがります。

もっと時間をかけてピントやゲイン、露出時間を変えながら詳細が出るように工夫したくなります。ランダムにNGCを見ていると、このような銀河に出会うことがあるので、それもまた楽しみのひとつでもあります。

おとめ座 NGC5566 系外銀河 11.5等級

ゲイン554、露出時間15秒、スタック枚数14枚。中央下にある明るい銀河がNGC5566で左に見える小さい銀河はNGC5569、上の細長いのはNGC5560の3個で銀河群になっています。

4秒露出では物足らなかったので15秒露出にしてみました。露出時間が長いとぶれることが多いのでスタック数は14枚です。それでもノイズは目立ちませんでした。

構図も考えるべきですね、とにかく雑な電子観望です。

uranus-cのノイズは少ないです。アンプグローはもちろん画面全体が滑らかで、。特別な画像処理をしなくても上質な画像を提供してくれます。

春のDSO(銀河、星雲、星団)サーフィンは反省点だらけ

いつものことですが遠征に行くとあれもこれも見たいという欲求に負けて適当な電子観望になります。

とくに春は北天にビッグな銀河が揃っています。南天にもキリがないくらいの銀河があり落ち着いて見ていられません。

その結果、中途半端な電子観望になりますが、それでも見たことがなかった銀河に出会えたりして楽しめました。

実際にはアップした画像以外のNGC銀河がもっとたくさんありましたが、地味なのは画像の保存もしていません。それはそれでいいのですがもう少し対象を絞って、完成度の高い質の良い電子観望にも挑戦して見たくなりました。

春は銀河好きにはたまらない季節です。じっくりとひとつの銀河を楽しむには誘惑が多すぎて困るぐらいです。

スカイウォッチャーGOTO DOB 12 Wi-Fiの評価

電子観望を楽しませてくれる望遠鏡です。大口径で暗い対象であっても難なく見せてくれる力があります。

NGC銀河も存在確認だけでなく構造まで見せてくれることも多々あります。そして自動導入の精度が非常に満足できるものになっています。

CMOSカメラはuranus-cを使いましたが、ほとんど視野内には導入できていました。いくつかは外したものもありましたがセッティングがいい加減だったことを考えると決して導入精度は悪くありません。

焦点距離が長いのでceres-cでの使用はおすすめできませんが使えないことはありません。むしろAzgt経緯台よりは導入精度は高いので導入でも苦労は少ないでしょう。

GOTODOB12とuranusでする電子観望

画面上で狙った天体を探す苦労はほとんどないでしょう。口径が大きい分暗い天体でも画面にはっきりと写しだしてくれます。さらにuranusは画質が滑らかでノイズに埋もれた中から探し出すことはありません。使いやすいです。


Sky-Watcher ドブソニアン望遠鏡 DOB GOTO12 WiFi【正規輸入品】