アクロマート屈折でアンドロメダ銀河を電子観望した報告

こんなふうには見えません!

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2025年9月23日に自宅の裏にある駐車場からアンドロメダ銀河を電子観望しました。口径8センチのアクロマート屈折でしたが思いのほか良く見えました。さすがに銀河の王様です。団地の中でする電子観望ですが良く見えると楽しくて時間を忘れます。

満月5個分以上の巨大な見た目・アンドロメダ銀河

地球が属している太陽系は天の川銀河と呼ばれる銀河に属しています。宇宙には星の集団である銀河が数千億もあるそうです。

アンドロメダ銀河はそのひとつで天の川銀河に一番近い銀河になります。近いだけに大きく見えるのですがその大きさは視直径190′ × 60’もあります。【満月で30′くらいです】

ただしとても暗い光なので肉眼ではまず見えません。中心部が4等級くらいあるので光害のない暗いところに行けばかろうじて見えるでしょう。

太陽のように自分で輝く星を恒星と呼びます。恒星は宇宙空間にバラバラに存在しているのではなく、それぞれが集団を作っています。その集団を銀河と呼びます。銀河に集まっている恒星の数は数百億から1兆をこえることもあります。宇宙全体ではその銀河が数千億にもなるそうです。

望遠鏡でアンドロメダ銀河M31を見る

4等級とかなり明るい銀河なので望遠鏡でも十分観察できます。ただし、よくある天体写真のように見えるわけではありません。

ぼんやりとした半透明の横長の光芒がわかるくらいです。これは双眼鏡でも見えます。口径3センチもあればよほど光害で空の明るいところでなければ見るだけなら可能です。

天体望遠鏡と架台とCMOSカメラ【セットで購入してください】

これは駐車場ではありません。庭なのでまだ観測環境は良いほうです。

天体望遠鏡:スカイウォッチャー製アクロマート式屈折望遠鏡STARQUEST 80 鏡筒 19800円税込み

望遠鏡の鏡筒だけです。三脚付きの架台が必要です。

口径8センチ【アクロマート式】口径は大きければ大きいほど有利
焦点距離40センチ【F5】F5の明るさが電子観望に有効です
付属接眼鏡 10ミリと25ミリ10ミリ40倍・25ミリ16倍
天頂ミラー付属必ずつけないと焦点が合いません
レッドドットポインダー付属電池は付属しています

本来の目的はDSO(銀河、星雲、星団)の眼視観測用の望遠鏡ですが、ちょっと色収差は出ますが月のクレーターや土星の環もちゃんと見えますよ!

架台:スカイウォッチャー製Azgti経緯台+三脚セット 56100円税込み

正確にはAzgteです。セット品の架台に鏡筒を乗せ換えました。この経緯台は自動導入自動追尾式です【必須機能です

単三乾電池8本で動きます。10時間ぐらいは作動しますが電池代がバカにならないのでエネキューブがおススメです。

搭載重量は5キロ。一番大きい望遠鏡では13センチのニュートン式反射望遠鏡を載せることができます。

電子観望がメインであればVIRTUOSO GTi ウィルトオーソマウント経緯台は非常に優秀です。搭載重量が6キロもあり三脚が無いため振動に強い。値段も36300円と優れたコスパです。ただし眼視観測をするにはかさ上げしないと観測姿勢が苦しくなります。

電池は必需品!

CMOSカメラ:uranus-c(ウラヌス)playeroneプレイヤーワン 72600円税込み

画像品質が良く画角がある程度大きいので使いやすく初心者におススメです。

機能コメント
uranus-c(ウラヌス)72600円税込み
CMOSセンサーIMX585SONY製
解像度:3856×2180(840万画素)大きめの画角でDSO(銀河、星雲、星団)の群像も楽しめます
センサーサイズ:11.2×6.3ミリ(1/1.2型)DSO(銀河、星雲、星団)でも惑星でもこなせる万能機
ピクセルサイズ:2.9ミクロン高感度でDSO(銀河、星雲、星団)もよく映し画質は滑らかです
ノイズ対策DPSテクノロジー、ノンアンプグローでノイズはかなり少なくなっています
重量:180グラム軽くて接眼部に負担をかけない

激安!SVbony製SV705C【カラー】uranu-c相当品41580円税込み

uranu-cと同じCMOSセンサーIMX585を使っています。DSO(銀河、星雲、星団)の電子観望であれば遜色ない評価のようです。価格面で検討する価値あります。

SVbony社 SV705C【カラー】uranu-cと同じセンサーです⇐詳細はこちらの記事を・・

SVBONY SV705C 天文カメラ プラネタリーカメラ カラーCMOSカメラ SONY IMX585搭載 惑星写真 星雲星団 天体撮影用 深宇宙撮影に適用 電視観望
SV705Cは天体専用カメラとしてSONY IMX585 CMOSカラーセンサーを採用し、夜空の星々を高精細に描き、高感度でもノイズの少ないクリアな描写が可能です。安く、使い勝手も良い。初めてのプラネタリーカメラとしておすすめです。SV70...

UV/IRカットフィルターで色収差を抑えて電子観望します

これがないと輝星が色収差で膨らんで締まりがなくなります。

SVBONY 1.25インチUV IRカットブロックフィルター 赤外線フィルター UVフィルター
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アライメントに苦しむ!住宅地は空が狭い!

観測場所が駐車場なので東西南北障害物だらけです。天頂から南側は自宅が迫っており北側も北極星が何とか見えるくらいの視界しかありません。

SynScanアプリでブライトスターアライメントを使うと一つ目のアライメント星は基本的に1等星です。当日、指定されたアンタレス、アークトゥルス、アルタイルの三つとも見えません。

仕方ないので2スターアライメントを使いました。

ひとつ目が北極星、ふたつ目は北東にある良く知らない2等星です。それでも北極星を何とか導入するとふたつ目のなんとか星は16倍の視界には入っています。

STARQUEST 80を使うと天体の導入は本当に楽です。ストレスがありません。

2スターアライメントはあらかじめ水平出しと北向き設置が必要です。ブライトスターで指定するアライメント星が見えないときは2スターを使ってアライメントします。

一発導入で電子観望スタート!

露出時間ゲインスタック枚数
4秒50084枚

21時10分の画像です。時間も早いので高度が少し引くく街明かりの影響がある位置にあります。

良く晴れていましたが完璧な透明度というわけではありません。まあまあといったところでしょう。

アンドロメダ銀河はほぼ全景が納まっており構図は満足です。この銀河は大きすぎて大きい望遠鏡を使うとはみ出して全体像がわからなくなります。

今夜のいちばん画像【アンドロメダ銀河M31】

露出時間ゲインスタック枚数
15秒60042枚

何枚も保存したなかでこちらがいちばんよく撮れた画像です。22時40分になり高度もあがり街明かりの影響も少なくなっていました。

露出時間、ゲインともにあげて薄い光を拾います。スタック枚数を増やせばノイズは薄まります。もっと増やしたいのですが写野回転が気になります。

予想を超えた映りの良さに満足です。暗黒帯もハッキリ出て渦を巻いているのがわかります。太陽と同じ恒星が約1兆個集まった姿がこれです。

宇宙はとんでもないですね

意外と色収差も気にならないのではないでしょうか?

画面の右に青ハロが出た星が見えますがそれ以外は星の形が小さくシャープです。1本2万円しない安価なアクロマートですがそこそこ映ります。

銀河の形状はしっかり見えて取り扱いも容易なのでこれから電子観望に取り掛かる方にはおススメの望遠鏡です。

地球から一番近い銀河なのですがそれでも250万光年かかります。要するに光のスピードで向かっても250万年かかるということです。

電子観望は当日の空の状況で露出時間やゲインを調整しながらいちばんよく見える設定をさがします。

難易度高い、さんかく座M33銀河に挑戦

この銀河はアンドロメダ銀河の近くにありいつもついでに観測しています。これも巨大な見た目の銀河です。

アンドロメダ銀河に次ぐ見た目の大きさで73′もあります。画角的にはとてもいい感じに思えますがどうでしょう?

真正面から渦巻きが見える見栄えがとてもいい銀河ですが非常に光が弱く眼視観測ではほとんど見えません。

ようやく中心部が少し見えるくらいです。電子観望でも0.5秒露出では何も見えないこともあります。

自動導入の精度が悪いと画面に捉えるだけでも苦労します。今夜は一発導入で何の苦労もありませんでした。

露出を短くしてスタック枚数を稼ぎます

露出時間ゲインスタック枚数
10.2秒600102枚

22時4分頃に撮影しています。総露出時間は18分近くになります。写野回転が画像の右に結構出ています。

これ以上時間を延ばすと見苦しくなります。これは経緯台の宿命です。

経緯台での電子観望はスタック枚数を増やすほうがノイズが少なくなるのですが総時間が長くなると写野回転の影響で画面の端がケラレます。

この兼ね合いが難しいですね。

秋の巨大銀河は小型望遠鏡に最適なテーマ

望遠鏡の口径が小さいと暗い天体を電子観望するのは難しくなります。そのてんM31とM33は見かけも大きく光度もあるので満足度が高い!

何万光年の世界を自分で観れる非日常の世界に浸ってみませんか。

【本日はUV/IRカットフィルター以外のフィルターは使用していません。画像処理もしていませんオリジナル画像です。】

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